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Not revolved transmigration 99

「…うわ、ホントだ。見たことある名前がちらほらと。なんでこんなの持ってんだよ!」
「他にも色々あるようだぞ、我は一番上のを開いたに過ぎぬ」
「無理、俺やめとくわ…眠いし心臓がもたねぇ 」
「そうか。我も寝る」
「うん、お疲れさま。ありがとう」
竹中の言葉に長曽我部と毛利は席を立ち、どこかふらふらとしながら部屋を出ていった。どうやらとても疲れているらしい。
石田は毛利に変わって席についた。ちら、と竹中を見上げる。
「…もしこのレベルの機密が全てなのだとしたら、大変な事になりますよ。フォルダだけで20はありますよ」
「確かにね。様々なものを犠牲にするのをいとわないだけのことはある」
「…趣味の悪い…っ」
石田は忌々しげに呟くと画面を閉じ、USBを抜いた。そしてそれを豊臣に渡す。
「貴方に預けます」
「…うむ」
「石田先生風呂行こうぜ風呂!泥くせぇ!」
「昨日入っていない貴様に言われる筋合いはない」
「仕方ねぇじゃん、夕方まで爆睡しちまったんだん」
「酒を飲むからだ」
「大学入学の新歓コンパで死にたくねぇもん。幸村!行こうぜ!」
「うむ!では、お先失礼いたしまする、竹中殿、豊臣殿」
「うん、おやすみ」
竹中は薄く笑みを浮かべると、ひらひらと手を振って三人を見送った。

三人はその足で社内寮にある大浴場に向かった。体を清めた後、ちょこんと浴槽に浸かる。
「あ゛ーーー生き返りまするなぁー」
「俺はshower派だからあんまり浴槽は使わねぇな」
「…ふん」
石田は小さく笑って体を伸ばした。白いタイルに同化してしまいそうなほど、石田の体は白い。
伊達はうつ伏せになりながら石田を見た。
「…なぁ、石田先生って、アルビノなのか?」
「あるびの?なんでござるか?」
伊達の問いに真田はきょとんとし、石田は僅かに驚いたように伊達を見た後笑いながら首を横に振った。
「この髪の毛は遺伝だ。どうやら私はハーフらしくてな」
「なんと!混血にござるか」
「…その言い方は止めておけ真田」
「む、承知いたした。して、政宗殿、あるびのとは?」
ざばり、と僅かに波をたてて真田は伊達に向き直った。
「アルビノってのは、先天的に色素が欠乏してる生き物の事だよ。あんまりに先生白いからよぉ」
「そもそもアルビノは目が赤いだろう」
「確かに石田先生は白うござるな!」
「白いからといって何にもならないがな」
石田は楽しそうな二人にそう言いながら、僅かに楽しそうに笑った。



 翌日。朝から降り続く雨も相まってか、誰もが寝坊した。
9時頃に真田達は目をさまし、片倉や石田達と共に食堂に向かった。
「総理大臣の汚職って…嫌な世界になったなぁ……」
「なんでそんなもん持ってやがんだ織田は…」
「汚職って何ですか?私分かりません」
「要は悪いことをしたんだ」
「分かりました!」
わいわいと僅かに騒がしい中、徳川はすっ、とたけなかに近寄った。
「…明後日の親睦パーティー、どうするつもりなんです?」
「……考え中。まず、片倉君が味方にした尼子君がどう来るか、それを知りたいところだね」
「警察が何をしようとしているのか、だな?」
「そうだよ」
竹中はそう言うとホットコーヒーを口につけた。
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