スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

もうお前を離さない273

「わ!急に入ってこないでよ危ないなぁ!」
「で、でもあのまま続いたら……」
「!…ま、そうだけどね……」
猿飛は不愉快げに舌打ちした後迫ってきた風魔の攻撃を受け流し手裏剣を投げつけた。村越は少し2人から離れ、刀を腰に構える。真田も槍を構えた。
その時。
「待つんじゃ風魔ぁぁぁぁぁぁぁ!」
「!?」
「…お爺さん?」
「北条殿?!」
叫び声を上げながら、北条氏政が飛び込んできた。北条の言葉に風魔は大人しく刀を下げた。真田、村越、猿飛の3人はぽかんと北条を見た。
「ぜぇ…ぜぇ…あいや待たれい若虎……」
「な…何用でござろうか…」
「こ…これを届けに参ったんじゃ……」
そう言って北条が差し出したのは小さな袋だった。真田は不思議に思いながらもそれを受け取り、はっと目を見開いた。
「この感触…もしや丸薬…?!」
「どうか甲斐の虎に渡してくれんかの?」
「…北条殿…!!あ…ありがとうございまするぅぅぅぅ!」
「…ならなんで攻撃してきたし。誰だか知りませんけどあのお爺さん統率力なさすぎ。幸村さんも少しは怒りなさいよ犠牲が出てるんだし!」
「……案外アンタ辛辣だね…」
泣き崩れた真田と北条とを見ながら村越はそう呟き、猿飛はやれやれとため息をついた。
風魔はそれを見るとぷいと背を向け姿を消した。



 一方、大阪では。
「待ってくれよ孫市!」
「黙れ鴉め」
「…さやかと慶次って何だかんだ仲いいよな。そう思わねぇか?石田」
「そんな事には興味がない。貴様も用がないのならば失せろ。私は今すこぶる機嫌が悪い」
長曾我部が石田の部屋に陣取り、庭で騒いでいる前田とそれをあしらう雑賀を眺めていた。
債務をしていた石田はじろりと長曾我部を睨んだ。長曾我部は肩をすくめただけで気にした素振りもない。
「そうすぐかっかとなさんな。…それに、機嫌が悪いっていうが、それを言うならアンタは大谷とあの姫さんが出兵してからずっと機嫌悪いぜ」
「!何だと…?」
「あの姫さんなら大丈夫だろ」
「そんな事を気にしてなどいない!それにどうして言い切れる!!」

「あの姫さんは、アンタの事が好きだろうからよ」

「…貴様も黒田と同じようにそんなふざけた事を言うのか…!」
「黒田だぁ?黒田が何言ったかは知らねぇが、あの姫さんは少なくともアンタより先には死なねぇ。そんな目をしてた」
「?!…、……」
長曾我部は自分を睨む石田を振り返り、ふっ、と笑った。
「多分、アンタを残しては死ねないとでも思ってんじゃねぇか?」
「…………」
――私でよいならば、ずっと傍にいます。貴方が死ぬ時まで
不意に村越の言葉が思い出された。なぜ言われたのかは思い出せなかったが、そう言われた事は確かに思い出せた。
黙り込んだ石田に長曾我部はにやりと笑った。
「なんだなんだ?思い当たる事でもあったか?」
「貴様には関係ない!!」
「即答だなおい」
長曾我部は苦笑しながら立ち上がり、邪魔したな、と部屋を出ていった。
石田はふんと鼻を鳴らし机に向き直ったが、どうにも村越の言葉が頭から離れなかった。
「……………私は……それを………望んでいるのか…?」
そう呟いて―――石田はばき、と持っていた筆を折った。
「私は…!家康の首を、家康を殺すために生きている!それなのになぜそんな事を望む?!あんな奴などッ」
――お前はあの女が殺されたらどうする?
「?!」
どうでもいい、そう口にしようとした瞬間に今度は雑賀の言葉が思い出され、石田は困惑した。

もうお前を離さない272

「踏ん切りが着いたっていうか何というか……私が傷つけてしまうのならば、それ以上に私が皆を笑顔にすればいい。そう思ったんです」
「!!」
「不幸にしてしまったのなら、それ以上の幸せを。そう生きようって決めたんです。おこがましい気もしますが」
「……お前は自身の幸せは望まないのか?」
伊達の言葉に宮野は苦笑を浮かべた。伊達に歩み寄り、伊達の隣にぽすんと腰を下ろす。
「私の幸せは友達の幸せです。…昔からそうなんです。友達が笑っていてくれるだけで、私は確かに幸せになれる。私を認めて、褒めてくれる友達の幸せが、私にとっては何よりも大切なモノ。……友達を傷つけたくないのは、それもあるんでしょうけど」
「………」
「…変だとよく言われます。それでも、私はそうなってしまったんです。…私は、自分の為ではなく人の為に生きたい」
「…アンタがそれでいいんなら、それで良いんじゃねぇか?」
「!」
伊達はふぅ、と息を吐き出し、頬杖をつきながら宮野を見た。
「アンタは誰かに認めてもらわなければならないとでも思ってんのか?そう生きたいならそう生きりゃいいだろ」
「…。ぶっ、あははははは!貴方らしいな独眼竜!!」
「Ah??何がおかしい」
「…ありがとうございます。なんか…枷が外れた気がします」
宮野はそう言うと伊達に向かって笑ってみせた。伊達はその笑顔を見て、今までで一番マシな笑顔を浮かべてる、と思った。



 同時刻、上田城では騒動が起こっていた。
突如風魔が姿を現したのだ。猿飛と風魔の戦いを、真田はおろおろと見守るしかない。
「…幸村さんあれ誰です…?」
「北条の忍、風魔小太郎にござる……」
村越は真田の隣で2人の勝負をぼんやりと見た。
猿飛は強く地面を蹴り空中戦に持ち込んだ。追って跳躍した風魔が構えた忍刀を、風魔が抜き去る前に上から掌で押さえ付ける。
結果、交差した2人の額と顎がくっつく程に2人は接近した。猿飛は目を隠した風魔の目元を睨み付け、2人は同時に互いを押して離れた。
風魔は木に、猿飛は地面に着地し、2人は同時に己が立つ場所を蹴った。
「…速いですね……」
「忍なれば」
「…幸村さんも目で追って…?」
「目で追うことしか出来ぬ…」
猿飛は風魔の突き出した忍刀をぎりぎりの所で躱し、突き出してきた手とは反対の手に持った手裏剣を投げつける。風魔は黒い羽を残して消え、猿飛のすぐ後ろに現れる。繰り出された蹴り技を猿飛は先とは逆の手で受け止め、次いで繰り出された忍刀を手裏剣で受けとめた。
猿飛は風魔の体を蹴って距離を取った。風魔も少し離れた地面に着地し、2人の動きはぴたりと止まった。
「………………」
「………………」
一瞬の後、2人は同時に地面を蹴った。体当たりするように互いの得物がぶつかり、そこからは激しい剣劇が繰り広げられた。
2人の間で火花が散る。真田はそれをはらはらと見つめた。
「佐助…!」
「…赤毛の方が速い!」
「?!」
2人の剣劇を僅かに見切った村越はすぐさま地面を蹴った。長引けば猿飛が不利、村越はそう判断したのだ。
「やぁぁっ!」
2人の剣劇に割り込むように刀を振り上げた村越は、風魔がそれを避けるのを見て鞘を刀を持つように持ちかえて、風魔の顔目がけて振り抜いた。鞘は風魔の鼻に直撃し、風魔は跳躍して距離を取った後、さすさすと鼻を擦った。

もうお前を離さない271

「テメェ、さっき言ったことを真田の前でも言えんのか?石田の所には親友がいるんだろうが。テメェはそいつにもさっき言ったことを言えんのかよ!!」
「政宗様!」
「五月蝿いなァ…。アンタに何が分かんのさ…」
「なんだと…?」
宮野は億劫そうにそう言うと、伊達の手をぱしりと叩いて払った。
「忠勝!片倉殿!」
「!!!!」
「徳川…一体何があったのか、教えてもらいてぇんだが」
「ワシにもよく分からないんだ。…独眼竜はどうしたんだ?」
伊達は徳川の方を一度だけちらと振り返っただけで、視線をすぐに宮野に戻した。
宮野はふらふらとし、へら、とした笑みを浮かべながら空を見ていた。
「私はさぁ…昔から、友達のが家族なんかよか大切だった…」
「あぁ?」
「だから、友達を侮辱する母親が大嫌いだった。殺したいくらい嫌いだった」
「…………」
「その母親が漸く死んだと思ったらー私は世紀の大悪者。…私が嫌いなら私を責めればいいだろうに。どうして人間ってゆーのは関係のない友達まで否定するかなぁ。私は私のせいで友達が責められるが嫌だった。だったら私は、全てから憎まれたい…その方が気が楽だ」
「…ッ…………」
「愛されるのは嫌だ。…巻き込みたくない。1人になれたら誰も傷つけなくて済む―――」
「…ならどうして真田の気持ちを受け入れた?」
伊達の言葉に宮野は笑ったまま伊達を見た。
「…拒否するのが嫌いだから。否定するのが嫌いだから」
「情けって事か…?」
「情けをかけられるほど偉くないよ。それに、幸村は私の世界の人間じゃなかった。いずれ世界からいなくなる。そう分かってたからかなぁ」
宮野はそう言うと、電池が切れたかのように不意にその場に倒れた。徳川が慌てて駆け寄ったが、伊達は黙って宮野を見ているだけだった。

 宮野は翌日になって目を覚ました。
「頭痛い…あんず酒一気飲みしちゃった時と同じやん……」
「…、ようやく起きたか」
「あー独眼竜おはようございますー」
「…。…アンタ、昨日の事覚えてるか?」
「昨日?……いや、覚えてませんが…何かしました?」
伊達の問いに宮野は首を横に振ってそれから傾げた。伊達はじ、と宮野を見つめ、それが嘘ではないと判断すると宮野の前に座った。
「お前は言った。仲間などいない。信頼も友情も、些細な事で崩壊する。人間など嫌いだ。…そして、全てに憎まれたい…ってな」
「……あちゃー…そうですか」
「これはアンタの本音なのか?」
「………昔の本音ですね」
薬が抜け、正常な状態に戻ったらしい宮野は悲しげに笑ってそう答えた。
伊達は静かに先を促す。
「…、疑いが晴れた…って訳じゃありませんが、証拠不十分で捕まらなかった直後はしばらくそう思ってましたね。友達として…接せられるのが、優しくされるのが辛かった。いっそのこと嫌いになって欲しかったです」
「…なんでだ」
「私だけが傷つくのならばいい。仲が良いというだけで、大好きな友達が傷つけられるのは見たくなかった」
「…アンタの友達とやらに、そのことは言ったのか?」
「言いましたよ。でも、みんな優しいから、他の人間のように嫌う事はその罪を認めることだ、私達は無罪だと信じてる。…そう言って、ずっと傍にいてくれた。…私はそれが嬉しくて辛かったです」
伊達は宮野の言葉に僅かに目を細めた。宮野はその伊達を見てくすりと笑うと、頭を押さえながら立ち上がった。
「ま、その内大丈夫になりましたけどね」
「What?」
宮野は薄く笑みを浮かべた。

もうお前を離さない270

「…!独眼、竜、何してん…!」
「っるせぇな!お前はだま「私なん…か庇うから…そーゆー目に…会…うんだって……」
伊達が宮野の言葉に違和感を覚えたとき、がしりと左肩が掴まれた。
「どけ…独…眼竜…」
「?!」
「どけ…!」
宮野はぐい、と伊達を押し退け前に出た。その際に、伊達の持っていた刀を奪った。
「お…ぉ?」
「おい宮野!無茶だ!」
「っ…うるせぇなァ…!!」
「は…?!」
突然口調が荒くなった宮野に伊達はぽかんと宮野を見た。宮野はふらふらしながら刀を肩に担いだ。
「どいつもこいつも…周りの人間ばっかり………」
「…?!」
「そんなに俺が嫌いなら……俺を殺せばいいだろう……!」
「…?なんだこの女。上物だから売り飛ばそうかと思ってたけどよ」
「頭がイカレてるなら売れねぇなぁ。どうする?」
山賊達は宮野に薬を盛った事で油断しているのか、宮野を囲んで好き勝手言い始めた。手ぶらな伊達は下手に踏み入れず、ただその様子を見ていた。
否、宮野の様子に、伊達は動けないでいた。
「……………ね」
「あ?何か言ったかぁ?」

「死ねって言ってんだよ」

宮野はそう呟いたかと思うと肩の刀を大きく横ぶりに振った。突然の事に数人がその刃に倒れる。
「な、テメェこのガキッッ!」
「ある人がこう歌った。敵はみんな殺すんだ、盟友よそれで一時安心だ、けれど味方も敵になるんだ…ってね。全くその通りだと思わないか山賊?」
「あぁ?!何言ってやがる!」
「仲間なんていないって事さ!信頼も友情も、些細な事で簡単に崩壊する!」
宮野はそう言ってははは、と笑った。ぶん、と刀を振り上げる。
「…お前みたいな人間が大嫌いだ。人間なんか―――嫌いだ」
宮野はそう言って地面を蹴った。男が突き出した刀を首を傾げて交わし、体当たりするようにその男に刀を突き刺した。
その男の体を蹴って刀を抜き、振り返りざまに別の男の頭に刀を振り刺した。斬りぬく事は出来ず、途中で刀がとまる。
宮野はち、と舌打ちをして刀を引いた。飛び散った血が宮野の体に掛かったが、宮野は気にもとめずに刀を手の中でぐるりと回した。
「まだやる?私強いよ?」
「…お、おい、なんでこいつ薬盛ったのに平気な顔してやがる…?」
「人の話は聞こうかー?」
宮野はへら、と笑うと男の面前に刀を突き付けた。
「政宗様!!」
「!!小十郎?!」
不意に片倉の声が響き渡った。次いで、空を裂く轟音がその場にいる全員の耳に届いた。
「な、な、な、なんだありゃぁぁぁぁ?!」
「あー…」
きゅいん、と音をさせながら目を光らせた本多が、山賊の上でぴたりと止まった。異形な本多に山賊達の顔がさぁと青ざめ、一斉に逃げ出した。
「政宗様ッ何事が?!しかもお怪我を…ッ」
「大したことじゃねぇ。それより、野郎がイカレたぞ」
「は…?」
「いかれたとは失礼な。私は至って正常ですよ」
宮野は伊達の言葉に不服そうに唇を尖らせると刀を放り投げた。
宮野の言葉に、伊達はぎらりと宮野を睨み付けた。
「じゃあさっき言ってたことは全部turthだってのか?!」
「何を怒ってんです」
「納得いかねぇな。アンタが信用出来なくなる」
「どうぞー」
「どうぞだと…?テメェふざけてんのかッ!!」
「ま、政宗様ッ」
かっとした伊達は宮野の襟を掴むと思い切り宮野の顔を殴った。片倉の制裁も聞かず、伊達はふらふらとする宮野の襟をまた掴んだ。

もうお前を離さない269

「…アンタの言いたいことがよく分からん」
「私もそんな風に言われたの初めてなので答え方分かりませんよ…」
「……、宮野。ならアンタは今何を感じてる?」
「…自分の状況に関しは何も。幸村と芽夷の安否がメインで気になってるだけです」
「……そうか」
伊達はそう呟くと目を伏せた。宮野はその伊達を見た後、耳に届いた音に弾かれたように立ち上がった。
「!」
「今…悲鳴がってぇっっ?!」
伊達も宮野に次いで立ち上がった時、2人のいる部屋にわらわらと数人の男が入ってきた。
2人は戸惑いながらも、宮野は1人の男の顔を蹴っ飛ばし、伊達は斬撃を避けるとその手首を掴み転がして刀を奪った。
「独眼竜大丈…………う…」
「?!宮野!?」
伊達は自分を呼ぶ声が途中で途切れたので慌てて宮野を振り返った。振り返った時には既に宮野は肩に担がれていた。
何某かの事をされたらしい。伊達は盛大に舌打ちをした。
「テメェ等…ここがどこか知って来てんのか?Crazy Stream!!」
「うわぁぁっ?!」
技を放つと男達は散り散りに逃げていった。
「逃がすか!」
伊達は目の前の男を踏み台に、男達を追い掛ける。
男達は陣営の出口まで着くと馬に乗ってさらに逃げていった。伊達は男達が手に手に刀や金目の物を持っているのを見て再び盛大に舌打ちをし、自分も馬に飛び乗った。
「独眼竜!何事だ?!」
「知らねぇな!多分山賊だろうが…真田のwifeが連れてかれたから追い掛ける!!」
「わ、わいふ?真田の……宮野殿の事か?!って、いない…」
伊達は徳川の声を背に聞きながら馬を走らせた。追い付いた男達から順に切り捨てていく。
「ちっ…ちゃちい刀だぜ」
伊達は自分が殺した男が落とした刀を空中で拾い上げ、それを抜き身のまま腰に差し、手綱を口にくわえると片膝を馬の首に立て刀を肩に構えた。
「Hell Dragon!!」
刀に雷撃を貯め、一気に放った。衝撃で刀は崩壊し、雷撃は前の男達を吹き飛ばした。
怯えた男が手放した宮野が宙を舞う。
「ッ、!」
伊達は刀を抜くと馬の背を蹴り、宮野を刀同様空中でキャッチした。
くるりと一回転して勢いを殺し、伊達は静かに道端に着地した。
「おい!宮野!」
「…う…あ…?」
宮野はぼんやりと宙を見ている。変な薬を盛られたようであった。
「おい!返事くらいしやがれ!!」
「ちょ…タンマ独眼…頭痛い視界が回る気持ち悪揺らさないで……ッ」
「麻薬か…?…ッ、」
伊達は背後に感じた殺気に咄嗟に地面を蹴り、それと距離を取った。
雷撃も含め、追っていた男達のほとんどは葬ったはずだったが、どうやらまだまだ陣営に侵入していたらしい、十数人の男達が伊達を囲んでいた。伊達は宮野を自分の後ろに座らせ立ち上がった。
「誰だテメェ等は?」
「…………」
「HA!!黙りか。まぁいい、奥州筆頭伊達政宗、推して参る!」
「?!ど、独眼竜伊達政宗ぇぇっ!?」
どうやら山賊とおぼしき男達は伊達の事を伊達だと思っていなかったらしい、驚愕の声をあげ互いを見やった。
「竜を前にして随分余裕だなぁ山賊が!!」
「うわぁぁぁっ!!」
伊達は混乱している男達を容赦なく斬っていく。
腰が引けていた男達だったが、不意に1人の男が伊達を無視し、宮野の方へと走った。
「!テメェっ」
伊達がその男に注意を向けた一瞬の隙を突かれた。
伊達の正面にいた男が奇声をあげながら伊達に斬り掛かり、反応が遅れた伊達の右腕上腕を僅かに抉った。
「!Shit!!」
伊達は悪態をつくと左手に持ちかえた刀でその男を斬った。
<<prev next>>
カレンダー
<< 2011年09月 >>
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30