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もうお前を離さない100

「つなっつな…ッ」
「落ち着いて幸村。…でも確かに、そういう物…欲しいかもしれない」
「…!」
「幸村が強いのは知ってるけど、相手が弱いわけじゃないのも知ってる、から」
どこか寂しげに口にする宮野に幸村は何も言えない。そしてふ、と気が付いた。
「………。…、そういえば何故…黎凪を戦に連れていく気が無いと分かったのだろう…?」
「顔で、じゃない…?」
「か、顔?!……その、黎凪。…別に、来たいのならば、来ても構わん」
「!」
そう言えば宮野は驚いたように幸村を見た。
「…ただ…黎凪を戦場に連れて行ったら、お前がいなくなりそうで怖いのだ」
「…へ…?」
「……谷沢殿に言われたのだ」
――やりたいようにやらせていると、いつか犠牲になる、と。
そう口にすれば、宮野は驚いたように目をぱちくりさせている。
「……俺もそうなると思った」
「…。そっか」
「ただ単にそれは俺が弱いだけの事なのだろうが…」
そう言って苦笑する。宮野はしばらくじっ、と幸村を見ていたが、ややあって口を開いた。
「…私が戦場にいたら、それだけ幸村の気が逸れちゃうって事か」
「!そ、それは…っ」
「…分かったよ。出来るだけ戦場には行かない」
宮野は気まずそうな表情を浮かべる幸村を見て、にこりと笑った。

「幸村の事信じて待ってる」

「…ッ」
あまりに綺麗な笑みで言われたものだから、幸村はつい赤面してしまった。
「わー!リアルに二人が惚気てるー!」
「なっ!の、惚気じゃないしっ!」
「ねーねー、こんなんどうよ?」
人の話を聞いているのかいないのか、谷沢が一つのネックレスを差し出した。
長さは幸村が六文銭を下げている紐と同じくらいだ。中央にカプセルのような形をした飾りが一つついているだけの、シンプルなものだ。
「…、あれ?これピルケース?」
「いやいやいやいや、開かないから!どうです、真田さん」
「そ、某?…某、こういった事はよく分からんのでござる」
「なるほど。…黎凪は?」
「…、紐の所丈夫そうだし、いいんじゃないかな…?」
「はいじゃあ決定!すいませーんこれ2つくださーい」
そのまま買うことが決定してしまい、会計を済ませた谷沢が二人にそれを渡した。
「値段いくら?」
「いいのいいの。私達からのプレゼント!ほら、つけてみてよ」
「…う。…つけようか幸村…」
「てか真田さん。絶対その紐よりこっちのが丈夫だと思うから、六文銭もこっちに下げたらどうすっか?」
「そうでござろうか?…、分かったでござる」
幸村は六文銭を下げている紐を外すと、六文銭を外した。チャリン、と小銭特有の音がたつ。金具を外して貰ったネックレスに小銭を通し、再び首にさげようとした、のだが。
「…止め方が分からぬ…」
「あ、私つけてあげようか」
「!すまぬ」
宮野は幸村の手からネックレスを受け取り、少し背伸びをしながらそれを手早く止めた。
「はい、ついたよ」
「かたじけない」
「…身長差ってやっぱいいなぁ…」
「?」
幸村は村越の言葉を不思議に思いながらも、そのネックレスを見下ろした。
真ん中のカプセルは小銭の穴よりも小さかった。だから今までと、六文銭のさがり具合はさして変わらない。六文銭の間からキラリと光るそれを見た後、宮野をちらと見た。
宮野も幸村と同じようにネックレスを見ていた。その表情はどこか嬉しげだ。
「………」
「?ど、どうしたの幸村?」
「!…そ、その、…、に、似合っている」
「…!」
「わーもーずるー!」
「私も恋したいなー」
「?!ど、どうなされたのだ村越殿谷沢殿」
ぎゃあぎゃあと騒がしくなる中、宮野は一人顔を赤くして笑っていた。

もうお前を離さない99

「…よく分からぬ物ばかりでござる」
「そうすか?破廉恥大魔王」
「真田幸村でござる」
女子陣の後についていく幸村と川中。まるで荷物持ちに連れてこられた恋人のようだ。
川中は背負った片掛けのリュックを揺らしながら、にへら、と笑った。
「…そういや、真田さんって、アイツのどこに惹かれたんすか?」
「?!?!ななななっ何故そのような事を…!」
「だってアイツ、結構嫌われ者だし」
心底不思議そうな川中に、幸村は少しばかり困った。自分でもよく分かっていないのだ。
「…む……心の強さ、でござろうか…」
「心の強さ?」
黒縁の眼鏡の奥の目が、不可解そうに細められる。幸村は村越や山口に振り回されている宮野を見ながら頷いた。
「どんな苦境にいても諦めぬ、心の強さでござる。…そうやって希望を見いだそうとする生き様に、惹かれたのかもしれませぬ…。…今となってはよく分かりませぬゆえ」
「…ふぅーん…。俺は怖いけど」
「怖い?」
予想外な答えが返され、幸村は聞き返した。川中は小さく頷いた。
「アイツが親殺されて初めて学校来た時。アイツ今までと変わらない笑み浮かべてたんすよ。谷沢とかはアイツはそういう奴だって言ってて、俺もアイツは他人に迷惑かけるのが嫌な奴だってのは分かってたけど、…怖かった。だってアイツ、第一発見者だったんすよ?…殺された死体見たのに、それを隠せちまうアイツがなんか…怖くて」
「…。…確かに女子らしくない程の度胸はあるように思えまする」
幸村がそう返すと川中は肩を竦めた。
「度胸があるのかただ鈍感なのか、俺には分かんねぇっすけどね」
「…。川中殿は黎凪を慕っているのでござるか?」
「狽ヘぁっ?そんなワケないだろ?俺が好きなのはアイツじゃなくてむ…っとぉ?!」
ついうっかりと、本命の人を言いそうになったのだろう、川中は顔を赤くして慌てて口を塞いだ。
「…?」
「なんでもない!…でもアンタ、恋とかそーゆーのはすぐ破廉恥っていう人だって聞いたっすけど、結構平気なんすね」
「……はて。そういえばそうでござるな。……、実際になって慣れたのでござろうか…?」
「薄ウ意識かよ!」
「川中ー幸村さーん?何してんのー?」
「!!い、今行く!」
「…?」
幸村は川中にどこか違和感を感じながらも、村越に呼ばれた為に川中と共に村越達の方へ向かった。
 「六文銭みたいなのは流石にないねー…」
「いやいやいや、あったらビックリだよ漓帆よ」
「…飾り物の店…で、ござるか?…」
村越達の方へ行くと、彼女らは何かを探しているようだった。三人から少し離れた所にいる宮野に近寄り、何を探しているのか尋ねる。
「いや、なんか、幸村と揃いの物でも買ってけば、って…」
「揃いの…物…?買ってどうするのだ?」
「えぇぇ?!そういう事言っちゃうんですか真田さん!」
「?!」
谷沢と共に見ていた山口が勢い良く幸村を振り返り、びっと指をつきつけた。
「カップルならペアルックしたいもんでしょう!」
「は?」
「光美、日本語で話したげて。外来語もダメだって」
「…じゃあ言い方変えますよ。真田さんは今戦のまっただ中なんでしょ?で!真田さん黎凪を戦場に連れてく気はないでしょ」
「…危険ゆえ」
「そーゆー時に、残された黎凪が心細いのは分かる?」
「………」
「そーゆー時用の御守りみたいなもんですよー。ネックレスであれ何であれ、同じ物持ってたらそこで繋がってるように思えるじゃん!」
「…なっ?!つ、繋がっているなど破廉恥なっ!」
「六文銭と一緒に下げても違和感ないの見つけるんで待っててくださいねー」
山口はいたずらっぽい笑みを浮かべるとまた戻ってしまった。

もうお前を離さない98

幸村は黙って伊達の言葉を待った。
「…なのに俺は救われた。なんかそれがすげー悔しい」
「…、黎凪は、きっとそう自分が言っても自分に護身術を教えてくださった貴殿に救われたと思いまする」
「…そうかなぁ…」
「貴殿は黎凪がそう言っても逃げなかったではござらんか」
「………」
「黎凪に出会ったばかりの頃、過去の事を聞いた時、黎凪は同情されるのは嫌いだと申した。貴殿はされなかったのでござろう?」
「まぁ、同情なんてしても救えねぇし」
「そういうのは嬉しいと申しておりました。…故に、貴殿は黎凪を既に救っているのでござる」
安心させるように笑って見せれば、伊達はまだ何かもやもやしているような表情を浮かべた。
「……。まぁ、そういう事にしとくか、お前がそういうなら」
「伊達殿は正義感の強い方なのでござるな」
「ははっ、俺は人を傷つけやすいから人の力になりたいだけさ。…お前等、これから金曜まで後三日、どう過ごすんだ?」
「…あぁ、そういえば明日は村越殿等とお別れ会なるものをするようでござる。木曜日には授業後に退学届なるものを出すと…」
屋上で宮野が言っていた事を思い出し幸村は説明した。伊達はふむ、と呟く。
「じゃあお前、木曜日は暇だな?」
「明智殿と松田殿に挨拶しようとは思っていまする。後、某が何を知るべきなのか、考えようとも」
「…分かった。木曜日の午後2時、松田さんの道場に来てくれねぇか?」
「?分かり申した」
「…俺はお前に会えてよかったと思う」
不意に伊達が口にした言葉に、幸村は僅かに目を見開いた。伊達はじっ、と幸村を見た後に小さく笑った。
「お、そろそろ着くぜ」
「…?」
幸村には伊達の言葉の真意がよく分からなかった。



翌日。
「あ!黎凪!こっちこっち!」
村越と待ち合わせた場所は池袋だった。幸村は何故自分も…?と思いつつも、人でごった返す地下を迷いなく進む宮野の後についていった。
地上の待ち合わせ場所にいた村越はデニム地の上着の下の白いワンピースを揺らす。
「おはよー芽夷。…他の皆は?」
「あぁ、なんか岩井シスターズはお母さんのお見舞い行かなくちゃならなくて、上泉は電車間違えて、川中は今トイレ行ってて光美と漓帆は今光美が財布落とした事に気付いて取りに行ってる。三人は後から合流するって」
「うん、流暢な説明ありがとう。…で、今日はどこ行くの?」
「うん、取り敢えずサンシャイン行ってから開きしだいカラオケ館に行きます。あ、メイト行く?」
「…アニメイトに行ったら確実に幸村は中途半端なコスプレだと思われると思うけど」
「こすぷれ?」
「よし、メイトにも行こうそうしよう」
「芽夷ーみっけたー!」
「悪ぃ待たせた」
「じゃあサンシャインいこー!」
ノリノリな四人に宮野は苦笑している。幸村は分からない言葉だらけだったので、つんつんと宮野をつついた。
「…さんしゃいんとはなんだ?」
「直訳するとお日様の輝きなんだけど、サンシャインっていうお店みたいな物があるの」
「…そこで何をするのだ?」
「何をするっていうか、多分ぶらぶらしたり買い物したり。いつもそうなんだ、ここで遊ぶ時は」
「…して、あにめいととは?」
「……、行けば何となく分かるよ」
「?」
「黎凪ー早く行くよー!」
「あ、分かった!取り敢えず行こう、幸村」
「…うむ」
幸村は色々な疑問が残りながらも、宮野に手を引かれ池袋に繰り出した。

もうお前を離さない97

「…うわぁぁ!す、すまねぇ!邪魔した!」
伊達は抱き締めあっていた二人を見ると、まるで松風のように走り去っていった。
宮野は硬直した幸村の腕の中で目を点にしていた。
「私また寝てた…?…でもなんで幸村…」
「ぬぉぉぉぁぁぁぁぁ破廉恥ぃぃぃぃぃぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「うるさっ!って、幸村?!」
幸村は伊達に見られた恥ずかしさでか、茹で蛸のように真っ赤になって気絶してしまった。



 「…う……」
「お、起きたか真田」
「…はっ!だっ伊達殿っ!!」
「しーっ。宮野起きるぞ」
「…!…、さ、先ほどは失礼いたした」
ふ、と気が付いた時には片倉が運んでくれたのか、伊達の車の中だった。慌てて起きると隣で同じように宮野が寝ていて、幸村は叫びそうになった非礼の詫びを、小さく呟いた。
伊達は気まずそうにガックリとうなだれた。
「あー…なんかマジすまねぇ……」
「あ、謝らんでくだされ!…某が女性に慣れていないのが悪いのでござる…」
「まぁ、大丈夫だ、その内慣れる。遊び人だって生まれた時から遊び人だった訳じゃねぇし」
「遊び人…前田殿はどうしてああも…!前田の方々は理解出来ませぬぅ!」
「まぁ、お前も宮野も人前であそこまで出来ないタイプだからな…。……ふぁぁぁ…宮野見てたら俺も眠くなってきた…」
「…伊達殿。片倉殿とはどうでござった?」
ふと屋上での会話を思い出し、目の前でうとうとし始めた伊達に聞いてみた。伊達はしばらく幸村をぼんやり見た後、ぱちっと目を見開いた。
「…なぁ、その前に確認しときたいんだが、宮野、小十郎と何か話したか?」
「…あぁ。伊達殿を見ている事しか出来ないのが辛いと申されていたそうでござる」
「…どうりで…口下手なアイツにしてはよく話すと思った。…俺に会う前に、俺が聞く前からずっと考えてたんだな…。……俺が背負っているものを、分けて自分にも背負わせてくれ、って言われちまった」
「!!」
「酔狂な奴だよな!ていうより、馬鹿な奴だぜ。自ら痛みを背負おうとか、マゾかっての」
どこか馬鹿にしたような口振りだが、顔は綻んでいる。
「…。こんな言い方はどうかとは思いまするが…。…、よかったでござるな」
「………。あぁ。…正直、すげぇ嬉しかった」
幸村が薄く笑ってそういうと、伊達も少し気まずそうにしながらも、素直に言葉を口にした。
その表情は、本当に嬉しそうで。
幸村は少しほっとした。
「なんか漸く借りを返せたと思ったのにまた作っちまったなぁ」
「何を仰る。迷惑をかけ通しなのはこちらでござれば…そんなこと、気にしないでくだされ」
「…そうは言っても、お前等にそう言って貰わなきゃ、俺達はきっと話してなかった」
「…!」
「俺が宮野を知ったのはアイツが松田さんの道場に来た時だった。正直俺は、宮野の師範になるのが嫌だった。巷じゃ家族を殺した殺人鬼だったからな」
不意に伊達は宮野との出会いを語りはじめた。幸村は自分の方に倒れてきた宮野の体を慌てて支えて横にしながら、伊達を見た。
「…初めて会った時、こいつ笑ってたんだ。すっげぇ泣きだしそうな顔で」
「!」
「俺は滅茶苦茶ビックリした。だから聞いちまったんだ、お前が本当に殺したのかって。なんて答えたと思う」
「…………」
「私はやっていません、だけど私が殺したと思っているのならそれでも構いません。そう言いやがった」
「……!」
「俺はその時、こいつは凄い苦しいんだな、って思った。救ってやりてぇと思った。…でも救えた試しがねぇ」
伊達は自嘲気味に笑った。

もうお前を離さない96

「…幸村体暖かい」
「…生まれつきなのかよく言われる」
幸村の懐に入っている宮野が不意に口を開いた。抱きつかれた事に漸く落ち着いた頃だったから、幸村も戸惑う事無く答えを返した。どこか不服そうなその声に、宮野は小さく笑った。
「……、なんだか落ち着く」
「…〜〜〜……。……、破廉恥な…」
「は…破廉恥…っあはは!本当に女の人に免疫ないんだね」
そう言って見上げれば、幸村は上を見て顔を赤くさせていた。
逃げ出さないだけ、まだ慣れたと言えるだろう。
幸村は上を向いたまま慌てて口を開いた。
「い、致し方あるまいっ!…今まで恋慕の情など、抱いた事も欲しいと思った事もないのだぞっ?」
「はは、まぁそうか。…でもその割には私とはよく話せたね?」
「…微妙に黎凪が男っぽいからか…?」
「うわぁ。恋人に言われたくない言葉」
「狽キ、すまぬ」
「まぁ私も口調が悪い時があるのは気付いてるけどね。強気でいないと、…付け込まれるし」
「……!」
幸村はぴくりと体を揺らした。宮野は笑う。
「まぁ男の甘言になんざ興味はなかったけどね、あはは」
「…だろうな」
「幸村は女の人に言いよられた事ないの?」
「な、なっ?!そ、そんな事知ってどうするのでござるかっ?!」
幸村は宮野の問い掛けに驚いて宮野を見た。顔はさらに赤くなっている。宮野はぱちくりとした後、小さく吹き出した。
「いや、ただの私的興味」
「…〜〜……。…、言葉になる前に逃げた」
「…!…に、逃げちゃったの?ぶふっ」
「わ、笑うなっ!」
幸村は気まずそうにぷいと顔を逸らす。宮野はごめんごめんと謝ると、抱きつく腕に僅かに力を込めた。

 ―数分後。
「……黎凪?」
静かになった宮野に幸村が声をかけると、小さな寝息が聞こえてきた。いつの間にか眠ってしまったらしい。
「…風邪を引いてしまうぞ…」
幸村は苦笑しながらもどうしようかと思案する。
このままの格好だと流石に冷えるはずだ。かといって、かける布の類はない。
「………」
幸村は僅かに迷った後――静かに、宮野の体に手を回した。僅かに冷たい体を、自分に引き寄せる。
「………、……」
すやすやと眠る宮野の頭をそっと撫でた。

今まで感じたことのない「いとおしさ」。酷く手放したくないと思った。
―黎凪貴方が大好きだから、やりたいようにさせてると…きっと貴方の為に犠牲になる。
谷沢の言葉が頭を過る。幸村は僅かに唇を噛んだ。

いつか、そうなりそうで怖かった。

自分と同じ、大勢の上に立つ、なおかつ同性の伊達とですらあれ程考え方が違う。その上自分には女心が分からない。
自分の気が付かない所で宮野を傷つけ、犠牲にさせてしまいそうで―――幸村は、怖かった。
「…守り切れぬ。今のままでは、必ず…」
小さく呟いて抱きしめる力を強めた。宮野の肩に顔を埋め、目を閉じた。

強くなりたい。
全てを守りたい。

その思いが、日増しに強くなる。
それはいつしか、覚悟に変わってきた。

―――器なんて関係ない

従者にも宮野にも、言われた言葉。

いつしかそれが、受け入れられるようになってきた。

「……感謝いたす、黎凪殿」
幸村は小さく呟き、眠る宮野の顔を見、小さく笑っ「真田ぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ぬぉぉぉぁぁぁぁぁっ?!!?」

突然の伊達の登場に、幸村は飛び上がった。二人の叫び声に宮野も目を覚まし、幸村が自分を抱きしめている事に気が付いて目を見開いた。
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