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Not revolved transmigration 42

「………何も入ってねぇじゃん」
「ふふん。復元ソフトを使えばすぐ元に戻る」
「マジかよ!元就すげぇ!」
「…!やれ、おまけに改造ソフトか。やはり主はなかなかよな」
「ふっふっふ…」
「(…毛利殿は変わりましたなぁ…)」
「(いや…うん…どうだろう?)」
長曾我部と大谷に誉められ、得意気に笑う毛利に徳川と真田は思わず苦笑する。
少しして、その3人から、お、という声が上がった。
「施設の見取り図…のようだな」
「見取り図?」
「結構大きいな。…だけどそれだけだぜ?」
「…竹中殿、1つよろしいか」
「その見取り図は本物か?って事かな。いいよ、多分分かる」
てきぱきと進んでいく作業に徳川達はぽかんと座っている事しか出来なかった。
「……おや?ちょっと三成君、いいかな」
「は、はい。……あ。一階に一部屋多い…?」
「だよね。確か一階には14部屋しかなかった」
「…ということは…」
ピピピ♪
大谷が何か言い掛けた時、ポケットから電子音が鳴り響いた。
大谷はぴた、と額に手のひらを押しあてた。
「やれ、しまったシマッタ」
「?…あ、あれか?」
「ヒヒ、やれ面倒な。すまぬが席を外すぞ」
大谷はそう言うなり、コートを手にさっさと部屋を出ていった。
首を傾げる竹中達に、黒田は密かに肩を竦めた。
「…仕事かな?」
「さぁな。吉継は相手から依頼があれば行くタイプだから、もしかしたらそうかもしれないし、私用かもしれない」
「…私用に行かせていいのかい?」
「吉継は休みを取らないからな。寧ろ、休んで貰わないと困る」
豊臣の言葉に竹中は苦笑した。
その時、ぱっ、と伊達が手を挙げた。
「施設は閉鎖されたんだろ?だったら、もうその土地は買収されてたりしねぇか?」
「…いや、それはない。施設は確かに閉鎖されたが、元々ここは院長の自宅だ」
「自宅ー?!でかー!」
「院長の奥様…私たちは濃姫様と呼んでいた方だが、濃姫様とご子息の蘭丸だけでは、『施設』を続けていけなくなっただけなんだ」
「なるほど。ならまだ住んでいる、と」
「その筈だ」
石田の言葉に今度は真田が手を挙げた。
「その濃姫殿とご子息殿だけなのでござろう?その、危険では?」
「……濃姫様は元射的の選手で、蘭丸も今は名前を変えて弓道の選手だから大丈夫だと思うが」
「うおぉぉぉ」
「?」
「いえ、何でもござらん。…しかし、連絡を取るのはそれはそれで危険…」
「……、多いこの一部屋は地下室と見て然るべき、だろうな」
毛利の言葉に竹中は頷いた。とん、とん、と持っていたボールペンで画面を叩く。そしてとんでもない事をさらりと言った。
「…、侵入しようか?」
「…ッ、半兵衛、」
「…お前なかなか大胆だな」
「それが一番迷惑をかけないし、一番安全だ。そうだろう?」
「確かにそうだがな…」
「よし決定!三成君、お願い出来るかな」
竹中はこれといった反対がないと分かるとぱん!と手をたたき、石田を振り返った。
「!分かりました」
「さて、三成君以外に…」
「俺が行く」
「!長…いや、元親君がかい?」
不意に長曾我部が声をあげ、竹中は驚いたように振り返った。
「俺、ピッキング得意なんだ。人ん家侵入した事もある」
「わぉ。どこに?」
「我の家よ」
「えぇ?」
興味深そうに、しかしどこかイタズラっぽく笑って尋ねた竹中の言葉に答えを返したのは毛利だった。
竹中は再び驚いて振り返った。
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