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Not revolved transmigration 34

「スリーマンセル自体に大した意味はない。恐らく奴らの趣味であろうな」
「…変な趣味だな…」
「我が知っておる幹部は2人。天海と名乗る白髪の男と最上という変な男」
「最上って…あの変な髭の人か!幹部だったのか?!」
「(天海…あの僧にござろうか?)」
「(かもしれんな)」
「考えてみやれ、あれと同じ容姿の奴はいなかったであろ?」
「あ…確かに……」
納得した伊達を横目に見ながら大谷はふぅとため息をついた。
「…ただ、トップは分からぬ。幹部より上のつながりが分からぬのよ」
「本拠地とかも分からねぇのか?」
うーん、と唸った長曾我部の言葉に大谷は首を横に振る。
「かつては新宿のバーにあったが、今は使っていないはずだ」
「何故分かるのでござるか?」
「おい坊主!」
「?」
何とはなしにそう尋ねた真田を、何故か黒田が慌てたように諫めた。
首を傾げた真田に更に何か言おうとした黒田を大谷は手で制し、口元に自嘲的な笑みを浮かべた。
「よいよい」
「おま…!」
「…?」
「何故か、と言うておったな。簡単な話よ。そこはもう潜入済みなのよ」
「潜入済み…?調査したけど、何も出なかったって事か?」
「まぁそんな所よ」
「…お前、捜査二課だったのか?」
「まぁ、そんな所よ」
「同じ言葉で返すなよ」
「微妙に変えたわ」
「君達は仲が良いねぇ」
竹中は大谷を見ながらそういい、コロコロと笑うと、一転、冷め渡った顔で豊臣を振り返った。
「…相手の目的も能力も未知数、って事だね。なるほど、やりにくい」
「うむ、その通りだ」
「まずは相手の目的が分からなければ始まらない。僕達が狙われた理由…それが彼らの目的だ」
「心当たりとかないのかよ?」
2人の会話に気が付いた長曾我部はそう石田に尋ねたが、石田は首を横に振った。
「全くない。闡喪という名も聞いた事がない」
「ふむ。参ったな」
「…相手は情報戦が得意…と、見ていいのかな?大谷君」
「あぁ。とんでもなく得意だ」
「僕達が行方を眩ませた事はもう露見していると考えていいかい?」
「無論」
「…ならば僕達がここにいる…ということは?」
「可能性の一つとしては上がっておろうな」
「…政宗君が一緒にいなくなっているのに、かい?」
眉を寄せた竹中に、大谷は肩を竦めた。
「その事に関しては手を打ってある。あの後学校に戻って伝えた、石田と生徒は我があずかったとな。社名は出しておらん」
「相手は何も疑問に思わなかったのかい?」
「誰をも巻き込みたくないのならば我が申した事を伝えよと言った。必ず奴らは学校に行く。その為には情報にならん情報を与えねばならんであろう?」
「…なるほど。ならば、大丈夫かな…嘘は付かないですむ」
竹中はそう呟くと納得したように頷いた。
「…、今日はこれ以上動きようはないな。元親、4人を部屋に案内してやってくれ」
「4人?…1人たりなくねぇか?あ、そっか、そういうことか。よっしゃ、じゃあ石田サンと鶴の字、あと真田と徳川だっけか?アンタ等にはしばらくうちの社内寮にいてもらいてぇから、ついてきてくれ」
「…、分かった」
「承知!」
「分かった」
「了解ですっ」
長曾我部は4人の返事に満足そうに頷くと部屋を出ていった。
「我は引き続き奴らを探る」
「ちっ…おい吉継、お前さんに話がある!」
「やれ面倒な。では失礼する」
そう言って、残りの3人も部屋を出ていった。
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