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Not revolved transmigration 123

「それってどういう…。………まさか!」
「多分、今の爆発は俺を始末するためのもの。この車、ずっと俺が使ってるからな。と、すれば、同じタイミングで闡喪組の主要な施設は爆破されただろうよ」
「なんでそんな事を!」
「多分、飽きたんだろ。闡喪組に」
尼子が言い放った言葉に二人は限界まで目を見開いた。尼子はもうひとつの携帯が無事なことを確かめると二人を振り返った。半ば無理矢理笑みを浮かべる。
「多分そういうことだ。だからお前らはこの場に残って仕事しろ。…じゃあな」
「、尼子さん!」
前田は咄嗟に尼子を引き留めたが、尼子は振り返らず走っていってしまった。



 「!なんだ、今の」
同じ時、真田と徳川はちょうど爆発があった道路とビルを挟んだ隣の道路を走っていた。運転席の男が振り返る。
「なー二人とも。音信不通だと思ったら突然呼び出してなんなんだよ?」
「すまない、ホテルについたら説明するから!」
「って危のうござるぅぅぅぅ!」
運転席の男に向かって徳川が叫んだ時、突然車の前に飛び出した影があった。真田が叫び、急ブレーキを踏んでなんとか事故は免れる。
男はぷんぷんしながら車から頭を出した。
「こらぁっ!危ないだ…え……?」
「?如何なされた、宇都宮先生」
真田に尋ねられ、宇都宮はぽかんとしたまま車の前に立ち止まった男を指差した。
「晴久!晴ちゃんだろ?!」
「は、はるちゃんっ?」
「…広綱!?」
偶然にも、三人の乗る車の前に飛び出したのは尼子だった。爆発の衝撃で崩れた変装を捨ててきたため、銀色にくすんだ髪の毛が風に揺れた。
宇都宮は喜ぶかと思いきやじとりと尼子を見据え、車を降りるとずかずかと歩みより、その腕を引いて車に連れ込んだ。
きょとんとする真田と徳川を横目に車を出し、近くのパーキングエリアに車を止めた。
「…」
「ど、どうしたんだ?宇都宮先生」
「怒ってんだろ。だけど悪いが説教は後にしてくれ」
「!」
真田と徳川ははっとしたように尼子を見た後、宇都宮を見た。ハンドルを握る宇都宮の腕はプルプルと震えている。
「…あ、晴久って、もしかしてお前尼子か?」
「!知ってたのか徳川」
「つい最近知り合ったのでござる。この度宇都宮先生にご同行願ったのもそのためにござる」
「!……」
「広綱。悪いとは思ってる、だけど今は時間がねぇんだよ」
尼子の言葉にぴくりと宇都宮の腕が跳ねた。尼子はぽんと宇都宮の肩に手を置いた。
「必ず戻る。今度は嘘じゃねぇ」
そしてそれだけ言って、車を飛び出していってしまった。真田と徳川はポカンとするしかない。
「…話が見えませぬ……政宗殿にはお知り合いとしか伺っておらなんだ故……」
「…なぁ、晴久はどこ行くつもりなんだ?」
「え?…あ、ワシ等が今向かってるホテルだ!松永を捕まえに」
「捕まえる?」
「…されどならば前田殿と雑賀殿もいるはずでは?尼子殿だけでは現行犯逮捕しかできませぬ」
「なぁ、一体何に巻き込まれてんだ?!お前も晴久も!」
真田と徳川の会話に勢いよく宇都宮が振り返った。
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