スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

Not revolved transmigration 113

「…お前それどういう意味だ?」
「そのまんまだ。俺が何しても動揺したり疑ったりしないでくれ。俺が信じられねぇなら、姉さんを信じてくれ」
「……何する気だ」
「分からねぇよ。アンタ達警察の動き次第だから」
尼子はじ、と伊達を見据えた。伊達もその目を見返す。
「……。仕方ねぇな」
「!」
「内容によっちゃ、動揺しないとは言いきれねぇけどな。ここまで来たんだ、信じてやるよ。ただし」
「おぅ」
「お前が裏切って宇都宮や南部のじいさんに手ぇ出したら殺すからな」
「!」
そう言った尼子の言葉には僅かに殺気が込められていて、伊達は背中が冷えたのを感じた。
だが、伊達は、に、と笑った。背筋が震える駆け引きが、楽しく感じて仕方がなかったのだ。
「Okay…任せな!」
「って、何でお前楽しそうなんだよ!…ったく、おい、そろそろ中戻れ。制限時間は15分だろ」
「ちっ、ケチだな」
「俺に言っても意味ねぇぜ」
尼子はけらけらと笑いながら伊達の背中を押し出した。



 一方竹中達の方はある行動を起こしていた。そのため、上野の地下室には竹中、徳川、猿飛、風魔、かすがが残っていた。
猿飛は風魔とかすががあやとりしている様子を横目に見ながら、竹中にそっと近寄った。
「…ねぇ、大将達何してんの。何しに行ったの?」
「さぁ。僕も知らない」
「はぁ?」
けろっと言ってのけた竹中に猿飛は思わず間抜けた声をあげてしまう。竹中はやれやれとでも言いたげな表情で猿飛を見た。
「三成君に任せてあるからね。それより明日のことなんだけど」
「ちょ、ちょ、ちょ!ちょっと、大丈夫なの?真田の大将と石田の旦那って、右目の旦那も行ってるとはいえ超不安なんだけど」
「失礼だね。僕と秀吉が死んだ後どうだったかは知らないけど、三成君はなかなかやる子だよ。それに片倉君もいる。で、明日のことなんだけど話進めてもいいかな?」
「あ、はい、すいません…」
竹中はばさりと紙を机の上に広げた。館内地図をボールペンで指し示す。
「松永久を呼び出すのはこの部屋。彼女が使う部屋は分かった?」
「うん、その部屋より2つ下の階の部屋だよ。パーティーが始まったら俺様がここに忍び込む、と」
「そう。吉継君がいるかどうか探ってきて。僕と三成君が織田邸で手に入れた資料を持って部屋で待つ。片倉は隣室で待機しててもらう」
「小太郎とかすがは?」
「ここで待機。あの子達、記憶ないんでしょ?」
「無いね」
「なら巻き込むだけ危険だし、悪いけど邪魔になる」
「そだね」
猿飛はちら、と二人を見た後そう言った。徳川は黙ったまま竹中を見た。
「ワシと真田はどうすればいい?」
「幸村君達が今『迎えに』行った人を連れてこのホテルまで来て。部屋はとってあるよ」
「さすが半兵衛殿…用意が早いな」
ルームナンバーの書かれた紙を渡された徳川はそう呟いた。竹中はくすりと笑う。
「これが僕の本性だからね」
「!」
「打てる手は全て打った。明日盤上がどう動くか…」
竹中はそう呟くと、ふ、と楽しそうに笑った。
<<prev next>>
カレンダー
<< 2012年05月 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31