不完全な白

苛々

本当に、本気で、人を好きだと思えない。
レンのこと嫌だけど、周りに迷惑かかるから見捨てられない。
俺の人生は○○にかかってるんだよ。
なんて言われたら責任をなすり付けられたようで、只の負担と重荷にしかならなくて嬉しくも何ともない。
好きだったらきっと、彼の人生と私の人生を掛け合わせて、二人で生きる道を選べたかもしれない。
好きじゃないんだよ、もう、愛なんてないんだよ。
なのに、私はレンのご機嫌をとって嘘で塗り固めてレンの人生や生活や心の安定を保証しなきゃいけない。
私はお前の母親でもなければ保護者でもないのに、恋人でもないのに、ましてや、好きでもないのに。
レンは私がレンのこと好きなのが当たり前みたいな態度で。
何様なの、好きみたいな態度とらないとブチ切れて脅してくるから好きな振りしてんじゃん。
嘘でもご機嫌とりしろって言ったのレンだからね。
レンの頭が狂ってなければもうとっくに連絡絶ってるよ。
好きじゃない愛してない付き合わないって毎回言ってるよ。
レンが居ると生活が不自由でならない。
苛々は溜まるし嘘は付かなきゃいけないし通話料はかかるし予定は空けなきゃいけないし好きな人も出来ない。
もー、まじで、苛々して頭痛い。
レンどっか行かないかな。