睡眠欲

レンと会ってきた。
なんだかんだ言って地元に逃げ帰ってくる私は馬鹿だ。
レンの仕事が終わるのが10時だったからそれから会った。
今日のレンは前髪が寝ていてどちらかと言えば可愛かった。
私の本を探すのを手伝ってもらって、何件かお店をめぐり、パルコに入ったあたりでレンに電話が。
どうやら高校の時につるんでいた友達が、今見かけた!という報告をしてきたようだった。
それまで繋いでいた手は自然と離れて、やっぱ私みたいな女を連れて歩くのは恥ずかしいのかな、と思った。
パルコを出て、その友達を見かけたのでレンが近寄って話しかけた。
レンの友達はメンズエッグに出てきそうなギャル男で、私は苦手だ…。
連れて歩いていた彼女も、アゲハっぽかった。
レンの元妻さんは美人。
私は到底届かない世界に住むレン。
車に戻って、お腹減ったから家に行って何か食べようということになった。
お弁当を買って、その帰りにレンが「あっ、ゴム買わなきゃ!」と言って薬局に寄ってコンドームを買ってきた。
「先輩に、ゴムしなきゃ駄目だよ!って怒られたんだよね〜」
わからない。
真意は謎。
帰ってご飯食べて、レンは寝た。
私はその間、本読んだり、片付けしたり、食器洗ったりしてた。
レンに触れたかった。
けど、睡眠の邪魔したくなかったし、劣等感とか寂しさに押し潰されて、触れなかった。
怖い。
いつか居なくなるよね。
私なんて必要なくなる。
レンが起きてすぐ、じゃれあってセックスした。
あまり集中できなかった。
出したらまたすぐ寝ちゃうんだろうな、と思ったら寂しかった。
案の定、ちょっと喋ってからレンは寝てしまった。
疲れてるんだろうな。
それから3時くらいに起きて、私を家に送って、レンは仕事へ行った。

私、価値あるのかな…
レンは、私は、
…わからない