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シャワーを浴びてる最中、レンが執拗に傷口にお湯を当てるから血が流れすぎて遂に貧血になり、顔が青ざめてきた。
「やばい、さすがに血が足りない」
急いでお風呂から出て、身体を拭いたけどレンの青ざめかたが尋常じゃなかった。
死ぬ、と思った。
レン「やばい!見えなくなってきた…意識とびそう…救急車呼んで!…はやく!」
私は急いで119に電話して、状況を伝えた。
幸い、救急車がくるころにはレンの意識も戻ってきて、レンは救急車に乗るのをためらったけど、隊員の人たちが強制的にレンを連れていった。
私はレンの指示で、帰り帰れないと困るからレンの車で後を追った。
病院がどこにあるか分からなくて、迷ったけどようやく着いて、その頃にはレンの治療は終わっていた。
ほんとは縫って点滴しなきゃいけないのに、レンは断固拒否したらしい。
包帯ぐるぐる巻きだった。
病院内でもレンはうろちょろして、「俺、病院の匂いきらいなんだよね、何ヶ月も病院に居たことあるから。それより体脂肪計るやつないかな!?」と自由に歩き回ってた。
レンは昔、暴れまわって病院の拘束室みたいなとこに拘束されたことがあるらしく、その拘束器具を自力で外して院内の先生全員を驚かせたことがあると自慢していた。
頭を使わないと外せない器具らしく、それがきっかけでレンは病気じゃないと判断され拘束は解けたらしい。
武勇伝。
でも元気そうで良かった。
ほんとに死ぬかと思った。
病院からは日帰りで、レンといっしょに帰った。
でもレンが買い物がしたいと言ったのでカインズで水槽の材料を買って、綿半で食料を買って帰った。
病み上がり?なのに自分から進んで料理してた。
病院から連絡を受けたレンの育て親のおばちゃんから連絡がきて、私も中絶のことに関して話した。
すごく緊張して逆にへらへらしてしまった。
レンは「今回のことで絆は深まったね♪」と満足げだった。
ご飯を食べてから、「〇〇ちん、明日手術したらしばらくエッチできないんだよね?俺、さっきイケなかったし………だめ?」と半ば強引にセックス。
また逢えなくなるからしょうがないかな…と思ったけど…私も甘い。
ケンカのことで気付いたけど、やっぱり私はレンをまだ愛してない。
愛してると言ってくれるから私も愛を返そうと思ってるだけで、私はレンを愛してるわけじゃない…。
レンのが確実に私を思ってそれを行動に移してる。
どうしよう、愛したいのに。
気づいてしまった。