不信

「ほんとに私のこと愛してますか?」
間を空けてからレンにこう送ってみた。
そしたらすぐに電話がかかってきて、いつもの明るい声で「どうした!?」と訊いてきた。
私は臆病だからメールで訊くのが精一杯で、口からそんなことは訊けなくて。
レン「愛してるよ?心配なの?」
私「ん…うん」
レン「なんで!?」
私「薄情者だから」
レンが「真似して書いとけば」と言ったのは書類の送り返しがめんどくさいからだ。
だったら私が真似して書いたほうが手間も時間も面倒もかからない。
効率を考えてのことだと思う。
別に納得はいく、でも気持ちがないから、私はレンに不信感を抱いた。
結局レンは「書くよ」と言ってくれたけど、半ば強制的に言わせた気がしてならない。
そのあと普通に話して、また熱帯魚を買ったみたいで一万とんだとかお金がないとか。
レンが冗談ぽく「俺のこと愛してるなら分かるよね!?お金…ないんだぁ。」と何回も言ってきた。
私「中絶費、全額払えってこと?」
レン「よろしくね♪(笑)」
まじかよ。
多分、半分本気だこいつ。
だってその後に、「お金が出てくばっかで全然貯まらん。パソコンも結局新しいの買うの断念したし。〇〇と居ると楽しいし逢いたいけど、逢ったらお金使っちゃうし、もーどうすればいいかわからん〜」て言ってた。
私…良いように使われてる?
払えって、脅迫されてる気がする。
「いっしょに居てやるにはお金が必要なんだ、だから俺にこれ以上出費させないほうがいい、でないと逢えなくなるよ。」
って…言われてる気がする。
こいつ、なに。
なんなの、なんなの…。
怖い、人間不信になりそう。
「もう私が全額払うからいいよ!」て言いたくなるけど、言ったら後悔する。
変なプライドは捨てないと。
レンと別れられない理由は、好きだからってのもあるけど「居なくならない、一生一緒に居る」と約束したから。
その約束を破らないのが、私のプライドにあって、別れられない。
お金は怖いんだよ。
はぁ…