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聖なる夜のハプニング35

「…まぁそうするしかねぇよな。なまじ力あるから喧嘩されても困るし」
「なんかネーサンぼやいてたけど凶王さんの方は凶王さんでなんかあったんだろ?めんどくせーなホントに!」
「そうなのか?」
「あぁ、某はよく知らなんだのですが、昨夜何事か揉めておられたのは確かでござる。そうですな、長曾我部殿」
「うっ」
真田は伊達の言葉にそう答え、いつの間にか戻ってきていた長曾我部にそう投げかけた。長曾我部は気まずげに顔をそらし、伊達は大げさにため息をついた。
「西海の鬼が聞いて呆れるなァ?揉め事は持ち込まないんじゃなかったのか ?」
「うるせぇ……」
「そうなのか?元親……」
「……悪ぃ…」
徳川の言葉に長曾我部はぐぬぬ、となったあとにしょげたようにそう謝った。
元親は家康と違い自分と似ている長曾我部にはまるで興味がないらしく、長曾我部のことは気にせず肩をすくめた。
「それでなんかネーサンの部屋で大谷さん寝ることになって、まぁ色々あったらしいぜ?」
「それノロケじゃねぇか」
「私も今気がついた、ただのノロケだあれ」
「破廉恥な!!」
「なんだよ、あの2人付き合ってんのか?」
「ははは破廉恥な!!」
「うるせえよ真田……」
伊達は相変わらず脱線する二人と、破廉恥と叫ぶ真田に挟まれ疲れたようにため息をついた。
政宗はそんな伊達にくすくすとわらう。
「まぁ…混ぜるな危険なら混ぜねぇよ。権現、アンタしばらく家康とは接触なしな」
「…あぁ、それが彼女にとっていいだろう」
「つか凶王さんはそれで大丈夫なのか?」
「別にいいんじゃね?つーか、他に部屋ねぇだろ、そこは我慢してもらうしかねぇよ」
「元親、頼むぞ?」
「…お、おう……」
「ったく、やっぱりうまくはいかねぇな……」
伊達は疲れたようにがしがしと頭をかいた。真田もそんな伊達に困ったように笑う。
黙って事態を見ていた信玄も、ふん、と鼻を鳴らした。
「なんなら、数人程度ならワシの所に来ても良いぞ」
「いや、アンタ武田のオッサン以上に熱血だから一晩中とか真田しか耐えられねぇよ。それに、そんな西軍から真田だけ抜くのは若干の不安もある」
「なっ、そそ某そんな片倉殿のような役回りは…」
「まぁ、あの面子見ると虎若子みてぇなのはいてほしいかな……大谷さん呪いかねねぇしな」
「さらっととんでもねぇこと言うんじゃねぇよ」
「まあ何事かあればいつでも来い、離れは空いておるからな」
「御迷惑おかけします」
からからと笑ってそう言った信玄に政宗は頭を下げ、伊達も小さく頭を下げた。



 その夜、病院帰りの三成、家康と、伊達たちを送り届けた政宗と元親は合流して、四人はとあるチェーン店のレストランに来ていた。
「昼間はすまなかった…!」
集まって席についたところで、開口一番家康はそう謝った。政宗と元親は思わず苦笑する。
「大体の事情は把握したって。大丈夫か?」
「うう……大丈夫だ…」
「三成は…」
「大体察した」
「出たよスーパー洞察力!」
「気まずくて顔を合わせられない……」
「いや、無理しないで距離おいた方がいいと思うぜ…?」
政宗はそう言ってドリンクバーでいれてきたアイスコーヒーに口をつけた。
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