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47年に一度の夢

昨日、高校野球の福島県大会の話をしました。

一生に一度の夏であったと言いました。
賛否両論ありすぎた大会で、それでも球児たちは開催を喜び、文字通り真剣に全身全霊を込めてプレイした大会でした。
しかし、同じ今年、もう一つの高校生たちの夏が物議を醸しています。
高校野球夏の大会が一生に一度の夏であるなら、それは47年目の夢であると言えるでしょう。
文化部のインターハイ。
全国高校総合文化祭
「ふくしま総文」です。

文化部のインターハイと言われる通り、高校生が主体となって大会の開催運営を行っています。
今年の福島開催は何年も前に決まっており昨年はプレイベントもありました。
震災で会場が被災し、避難所になったりして開催そのものが危ぶまれていたこの大会ですが規模を縮小して行うことになりました。

開催が取りやめになったもの。

パレード、吹奏楽、マーチングバンド・バトントワリング、(協賛)JRC
ボランティア

別の県で行われることになったもの
演劇、郷土芸能

福島で開催されることになったもの

合唱・器楽・管弦楽・日本音楽・吟詠剣詩舞・美術・工芸・写真・囲碁・将棋・弁論・小倉百人一首かるた・文芸

作品審査のみになったもの
書道、放送

ただ、この大会には開催決定当初から
「被ばく地に何故高校生を集める? 未来ある高校生たちを被ばくさせるのか!」
「余震が起きたら? 原発が再度爆発したら!」と批難がたくさん出ていました。学校そのものの出場辞退者も多いですし、保護者の許可が出ない為参加できないと言う方もいます。
「子供の安全の確保ができないから大会の開催を中止します」
そう言ってしまえば簡単なのでしょうか?
ただ、それは昨年のプレイベントやそれ以上前から、本当に頑張ってやってきた高校生達の夢が潰えると言う事。

インターハイや国体と同じように、開催の順番は全県を巡るので、今年できなければ次にまわってくるのは47年後です。皆、この時に高校生であることを喜び、本当に楽しみにしていたと聞きます。
放射能が怖いので行かせないと言う母親の気持ちも解らなくはありません。
参加したいけれど放射能が怖いと言う子も、参加したくないけど団体戦だからと言う子もいるでしょう。
強制はできません。
でも、何度も言う通り福島に一番求められている支援は人の手です。そして、私達には選択の権利はあまりありません。
放射能が人に与える影響のあまりにも未知数です。
天秤にかかるのは自分の未来。

だから参加してと強制的に頼む気も参加辞退の方々を非難するつもりもありません。
来て頂けたらそれは間違いなく最高にして最大の支援。
福島に生きる者の希望にはなりますが。
福島の高校生達は命がけでがんばっていますが。

人の未来。一年の努力、福島の高校生の夢と希望。暖かい笑顔。

参加、観覧を検討しておられる皆さん。
後悔しないようによく考えて福島においで下さい。
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