世界中への感謝をこめて

震災当初は本当にインターネットをやる余裕もみる余裕もありませんでした。
落ちついてパソコンをいじれるようになったのは3月も末になってから。
その後は新学期と放射能関連の忙しさで、震災関係のことも本当必要最低限の情報収集が精一杯でした。
ただ、避難所に届いた支援物資の中に韓国文字のラーメンなどがあって、不思議な気分になったのを覚えています。

そして最近、ある本を見て震災後、世界中が多くの支援を寄せて下さっていたことに今更ながらに気付きました。
特に、今まで日本から支援を受けていたたくさんの国々が、恩返しにと声を上げて下さったことを知りました。
モルディブからツナ缶詰が60万個贈られた話。
カンボジアの人達が年収7万円なのに皆で出しあって八万円を贈ってくれた話。
そう言えば日本からチャイルドボランティアで募金をしていた友人は、お金を出して援助していた子供から励ましの手紙を貰ったとも言っていました。
紛争や内戦で大変だった国々からも援助の申し出があって、そしてたくさんの国から義援金が寄せられたと。

私達は直接それらの支援と出会う事は少なかったですけれど、でもたくさんの人達に支えられてきたのだと改めて知りました。

心から感謝したいと思います。
ありがとう。と。

…私が見た本というのは実はマンガです。
いわゆる同人誌というもの。
その中にあった言葉
「いつかこれらの国を訪れることができたら、その国の言葉でありがとうと伝えたい」
私も心からそう思いました。

今年最初の花火は…

私が友人を誘ったタカラッシュのイベントの申し込みに失敗したのは実は先週の22日の事。
友達にどう謝ろうと思って落ち込んだ私の目に偶然飛び込んできたのは
『東日本大震災復興祈願花火大会 全国煙火競演会』
という大きなポスターでした。

さっそく調べてみると花火にはまだ早い6月2日(土)
子どもたちに笑顔と感動を:扉を開けるその時まで
をテーマに全国から有名花火師さんが腕を振るった今年最初の花火が打ち上げられる競演会が伊達市で行われるという事でした。
これだ!
と思って申し込んで友達と一緒に見に行くことにしました。

昨年の9月、忘れもしない某花火大会での福島県産花火拒否事件。
あの時拒否された花火屋さんも今回参加するそうです。
福島でやる分にはだれも文句言いませんよね?


プログラムも公開されて、本当に全国からたくさんの人が応援してくれているのだなと感じます。

今年最初の花火は福島で、友達と大事に見たいと思います。

みんな正義の味方

例えば子供同士のケンカがあった時大事なのはお互いの話を聞くことです。
皆、自分の言い分があって、自分が正しいと思うことがあって、それが侵されるから嫌で相手を傷つける訳です。
だから仲直りは相手の言い分を聞いて、理解して、そこから始まります。

某武田氏は「間違ったら謝ること、潔いこと、誠実であること、それを実行する勇気を持つこと」
が大事と言っています。
それはとても正しい言い分だと思います。
ですが、例えばテレビで大きく
「東北の野菜を食べると健康を害する」
と言ったことは間違いではないのでしょうか?
他にもいろいろありますがテレビで言えばどんな意図であれ「その言葉」が皆に伝わります。
それを信じる人も出てきます。
後でブログで「実はこういう意味で言った」
と言おうがそれを理解できる人はテレビを見ている人より多くはありません。
例えば某市議は自分の市が放射能汚染地であると公言しました。
それはその方の考えであり、真実なのでしょうけれど、福島を始めとしてもっと酷い「汚染地域」に住む人達の気持ちを考える事もしない言葉であるのは明白です。

「もうがれきを受け入れたくないっていう人がいるところに、無理に持って行くこともないだろう。東北のもの食べたくないって人に無理に食べさす必要も無い。東北は東北と、それを助けてくれようとしている人とだけ生きて行けばいい」
これはご老人の言葉ですけど、そんなことを老人に言わせてしまう世の中になってしまっているのが悲しい現実です。


武田氏は一関市の市長に謝罪せよと言っています。
某市議は自分は恥じる事も謝罪する事も無いとおっしゃっているそうです。
私自身も偉そうなことを言える立場では決してありませんが、なんだかたくさんの正義の味方さん達の言葉や行動を聞くにつけ悲しくなります。

勿論、そう言う人ばかりではない事もよく解っているのですが。

これぞ風評被害

カツオが美味しいシーズンです。
いわき、小名浜漁港もかなり津波の被害から立ち直り21日にカツオの初水揚げが行われました。
震災前のカツオの
卸値はだいたいキロあたり500円前後。
福島県内ではほぼ同じ値段がついて、ら・らみゅうやスーパーなどに並んでいます。
しかし、築地市場では最後まで買い手がつかずキロあたり100円から150円だったとか。

でも、これには納得のいかないカラクリがあります。
このカツオは八丈島沖で獲れたもの。
ほぼ同じ時、同じ場所でカツオを獲り、千葉で水揚げされた品は例年と同じか、それ以上の値がついたそうです。
勿論、カツオの検査はしっかりと行われ、全て検出限界以下。
しかし、福島を経由したというだけで、値がつかなくなるのです。

大震災と原発事故以降、福島県内全域は多少差こそあれ、放射性物質の影響を受けています。
ですからどこぞの市議さんではありませんが、、福島県内が放射能の汚染地域と言われるのはまあ仕方ないかもしれませんし、放射能の影響が心配なお母さんが、福島県産を購入しないという選択肢をとっても私はそのことを批難するつもりはありません。
ですが「福島県を経由した」というだけでまったく同じ品物の値が下がったり、あるいは値がつかず廃棄処分されたりするのはこれこそまさに風評被害ではないでしょうか?
築地の仲卸の皆さんも、安心して消費者に魚を食べて貰いたいという思いから買い控えたりするのでしょうし立場も解らないでもないですが
「福島県産」
だから拒否するのではなく、同じするなら数値で科学的に拒否して欲しいものだと思います。
福島県の農業も漁業も畜産業も。基準値超えのものを出荷するようなことは今後決してしてはいかないし、しないと信じていますから。

もし、それをするようなことがあったら、その時は同じ福島県民であろうと批難されてしかるべきだろうと思います。

悪事は隠してもいつかはバレるもの。秘密はいつか漏れるもの。
だったら正直に伝え向き合った方が傷が小さくて済むとこの震災で私達は学んだ筈ですから。

50km先の地獄

今日はずっと家にいました。
嘘みたいないい天気で、会津若松でやっていたタカラッシュのイベントに行きたかったなあとなんども思いましたがそれは自分の過失なので。
掃除をして犬の散歩をして、自分の足元をよく見直して反省してます。
世の中には一度機会を逸すると二度と取り戻せないことというのは確かにあるので、これを教訓にして二度と同じことを繰り返さない様にするしかありません。

昨日、福島原発4号機がマスコミに公開されました。
一時期一番危険と言われていた所ですが、公開できるくらいの体裁は整ったのか。
でも、新聞に載った写真を見るだけでも酷いものでした。
爆撃を受けたかのようという言葉が本当に納得できます。
危険な核燃料プールがシートをかけられているだけであるということも驚きでしたが、空がはっきりと見えるほど壊れた天井。
がれきだらけで片付かない建屋。
今もってこれでは放射性物質も飛ぶわ、消えないわと納得しました。

現状、カバーがかかってある程度安定しているのは1号機。4号機もそれほど危険は無く、燃料棒の取り出しの準備を進めているとのこと。
でも、2号機は状態が酷すぎて手が付けられず、3号機もまだ試行錯誤中ということ。
要するに一年経ってもまだ現状は全く変わっていないという事なのです。

私の住む田村市から原発までは直線距離で50kmありません。
職場なんか35km地点です。
車で一時間もかからない場所でこれだけの悲惨な光景と厳しい現状が続いているということは忘れてはいけないと新聞を見ながら思いました。

福島県民は放射能の影響などなかったかのように日々を過ごしています。
騒ごうが何しようが「ある」ことはもうどうしようもない。
できるのは除染でわずかながらに身の回りからそれらを減らすことのみ。
なら気にしてもしょうがないというのはまあ、間違ってはいないでしょう。

でも、同じことを繰り返さないように教訓にする為にも、偏見と闘って行く為にも、真剣に放射能と向かい合った方がいいように思うのですが…。
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