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一生一度の夏

今日、夏の高校野球福島県大会の決勝戦が行われました。

優勝は地元の名門聖光学院。
準優勝は須賀川高校となりました。

今回の福島県大会は色々と例年とは違う大会でした。
まず、全ての大会の入場料が無料となりました。

そして放射能対策として毎日すべての会場で試合開始前に放射能測定が行われました。
もし、毎時3.8マイクロシーベルトを超える場合はその会場での試合が中止になります。

グラウンドの数値は大体平均1〜2前後だったそうです。
開催直後から、そんな中で高校生に野球をさせるのかと非難の声が高かったのは知っています。

それでも、高校生たちは野球をしたかったのです。
間違いなく。
震災により学校そのものが維持できなくなった3校の生徒が集まった相双連合や、警戒区域のサテライト校で唯一ベスト4まで残った小高工業高校などは皆さんのお耳にも入ったでしょうか?

しかし、震災の被害を受けたのは彼等だけではありません。
福島、郡山エリアでも家を失い、避難所で暮らす子がいます。
同じ学校で頑張っていた仲間達を津波などで失った子もいます。
友達が放射能疎開してしまった子も。

それ以外でも、放射能の影響で練習に制限がかかったり、砂埃を吸い込まないようにマスクなどをしながら練習やグラウンド整備をしたりする学校も多くありました。
被ばくが心配だからと福島に来ての練習試合はおろか、こちらが行くのさえ拒否された話もあったと聞きます。

それでも、もし、福島の高校生を守る為に「高校野球福島県大会を中止する」としたら、きっと彼らは放射能汚染以上に苦しく、哀しい思いを生涯抱えることになったと思います。
一生に一度の高校生の夏。
今年だからこそ、仲間と共に白球を追う時に意味があったと思いますから。

彼等の放射能汚染を心配する声も、彼らの仲間と野球をしたいと言う思いを実現させたいと言う願いも、どちらも決して間違いではありません。
でも、私は大会が開催されて、本当に良かったと思います。
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