ふくしまノートを読んでほしいわけ

昨日は外出していて、携帯で更新したので書ききれなかった
「ふくしまノート」について
この「ふくしまノート」と私が出会ったのは本当にマンガの神様が導いてくれた偶然ですが、当事者として共感するところ、思うところ、そして自分自身を顧みるべきところが多かったからです。

例えばこの中に
「あの時、福島の医療従事者ができたこと」
という話があります。
南相馬の医療施設の方の話で、当時の厳しい状況が描かれていました。
観光バスで運ばれた患者さんはカルテも無く、座席にそのまま寝かされている状況であったこと。
津波で何もかも流され、衰弱して行く患者さんを見ている事しかできず逃げ出してしまったということ。
…あの当時、私自身、置き去りにされた患者さんのニュースを見て憤ったことがあります。

「医療者であり、人間である」
「医療者にも家族がある」
そう書かれているのを見て考えてしまいました。
あの震災当時、南相馬などに加えればずっといい状況であった筈の田村でだって、公務員や医療関係者は職務を全うするか、家族や自分自身を守るかの選択を余儀なくされていました。
まして避難された公務員の方達は家族と離れても他の人達の為に一生懸命だったこともこの目で見ています。
だから、逃げ出した人を許せないと思いました。
でも、この漫画ほどの極限状態だとは思わなかったし、逃げ出した人も苦しんだのだという事を読むまでは思えませんでした。

また、この本の中にもあるのですが福島は広くて、浜通り、中通り、会津でも生活や文化や性質が結構違います。気候も天気も特に浜通りと会津は全然違うくらいです。
だから、大熊町の人が会津に避難するとき、
「大丈夫なのかなあ」
と思いました。少しでも近い場所にいたいと田村に残った方もいます。

でも、知る機会が無ければそんなことは解らない。
同じ福島県人でさえ、いろいろな状況を知ろうとしない限り解らない。
それを思い知らされた気分でした。

実はこのブログ、コメントは誰でも閲覧できますが拍手コメントは管理人以外見れないので、いろいろ厳しい意見も頂いたりしてます。
「いつまでも被災者ぶるな」
「被災者だから優先して貰って当然という考えは止めろ」
「福島のせいでみんなが苦しんでるんだ」
「福島で生きると言うがそのせいで子供が病気になったら責任をとるのか」
等々。
全てごもっともだと思います。

でも、それでも福島の問題は終わっていないし、皆、悩んだり考えながら生きている。
それを知って欲しいと思うので、その一つになって欲しいと思いました。

そして私自身ももっとアンテナを広げて、福島の今を知ること、そしてそれを伝えることをしていきたいと思います。

ふくしまノート

昨日は東京に行って来ました。
特に遊んで来たわけではなく、用事が済んだ後はブックオフ巡りしてました。

そこで出会った本の一冊はまたマンガの神様を信じさせてくれる本でした。
井上きみどりさんの「ふくしまノート」
福島のいろいろ家庭のありのままを描いたレポートマンガです。

本当にありのままの福島に生きる人の悩みが描かれていました。
こんなことを言うと「また、いつまでも被害者ぶって!」
と言われそうですが福島の人の多くが
「まだ、ぜんぜん終わっていない。今、悩み苦しんでいる」
事を感じてもらえたらと思いました。

もし、機会があれば読んで見て下さいませ。

福島の希望になるか?

本当は昨日書く予定だったのですが、楽天の優勝に浮かれて。
昨日の新聞の、そんなに大きくない記事ですがこんなのが載っていました。

「食品の放射性物質測定 非破砕式の検査機量産へ」
「福島の2社 価格 従来の3分の1」

要約するとこんな感じ。
東北大学の石井慶造教授が開発した、食品の放射性物質の非破砕式の測定器がこのたび量産されることになった。
700gから3kgまでの検体を調べることが出来、5分程度で結果が出る。
検出下限は1kgあたり20ベクレル。
価格は税込み1台285万円、これは同精度の測定器と比べると3分の1の価格である。
東北大学が開発、特許を申請している技術であるが、石井教授は製造する2社にほぼ無償で技術を指導したため価格を抑えることが出来た。
福島市では10台を購入し支所に配置する。
石井教授は
「放射性物質の測定機器開発を福島の地場産業として根付かせたいと語った」

これはかなりすごいことであると思います。
非破砕型ということは、検査後検査したした品物、そのものを販売できるということです。
今までは殆どがサンプル検査であり
「この品物は何ベクレル」
とはなかなか言えませんでした。
ですがこれがあれば、この品物は検査されていて安全だとはっきり売り出すことができるわけです。
この機器が信頼できる性能を持っており、福島県全体に配置されれば福島の農産物を全部検査して、そのデータを添付して売るなどができ、風評被害に正確なデータを持って反論できます。
下限20ベクレルじゃ危ないという人もいるかもしれませんが、あの武田氏でさえ40ベクレル以下のものはほぼ安全と言っています。
20ベクレル以下であるのならかなり安全と言えると思うのです。

放射性物質に苦しめられるのなら、それを逆手にとってそれをビジネスにしてしまう。
そういう発想が私は大好きです。
いつまでも被災者なんかでいられませんから。

この測定器が二重、三重の意味で福島の希望になってくれることを祈って止みません。

明日は東京に行くので更新はお休みするかもしれません。


祝 東北楽天イーグルス 優勝!

私は、あんまり野球ファンというわけではありませんが、昔ソフトをやっていたことがあるので、それなりペナントレースは興味を持って見ています。
以前は露出の多いセ・リーグ。巨人が好きでしたが、9年前、東北に拠点を持つ東北楽天イーグルスが誕生してからは楽天をずっと応援していました。
今日、正確にはほんの数時間前、楽天の優勝が決まりました。
とても嬉しいです。

あの3年前の3月11日とその後の日々。
震災後、本当に辛かったあの頃、普通通りに行われるようになったテレビや野球中継にどれほど元気づけられたか解りません。
お祭り、お花見自粛とか、スポーツ大会も中止とか、日本全土がなんだが元気をなくしていた時、野球、そして楽天イーグルスの方達は特に、東北に元気を与えてくれたと思います。

ずっと、東北の人達が待ちわびていた「東北」楽天イーグルスの優勝。
本当に嬉しいです。
2011年に達成できれば最高だったのでしょうけれど、あの時は選手の方達も、東北全体が大変でしたし、今も完全に元通りになったわけではありません。
どん底だった2011年から3年で優勝を手に入れてくれたことは、むしろ快挙というべきで東北復興の狼煙を全世界に上げてくれたと私は思います。

…個人的にはずっと応援していた山崎選手が去年中日に移籍してしまって、今年現役引退になってしまったのが残念で、どうせなら楽天で最後まで頑張って欲しかったなあとか、メジャーに行ってしまった岩隈選手にも星野監督の胴上げに参加して欲しかったなあと思ったりもするのですが…、でも田中選手や星野監督の胴上げを見てとても嬉しい気分になりました。
私達でさえそうなのですから、きっと宮城の方達はもっと、だと思います。

東北の星として大きく輝いた東北楽天イーグルスに、今日は心からおめでとう、そしてありがとうと言いたいと思います。

雑誌の枠を超えて

日曜日に行われた「ご当地キャラこども夢フェスタ in 白河」の話をもう少し引っ張ります。
色々楽しいことがあったので。

ご当地キャラこども夢フェスタ in 白河は白河市内の何か所かにブースを分けて、そこでそれぞれイベントをやってました。
メイン会場は城山公園内はキビタンゾーンで全国のゆるキャラのブースとステージが。
サブ会場の八重たんゾーンでは主に福島県のゆるキャラが紹介されました。食べ物の屋台が一番多くあったのもここ。
そして駅前はこどもの夢ゾーンということで、ご当地ヒーロー紹介コーナーがありました。
その一角に謎のテント「ふくしまスマイルキャラバン」
中にはちょっとビックリするものが色々飾られていました。

福島県のHPによると

『震災からの復興に向けて、様々なストレスや制限を受けて生活している、ふくしまの子どもたちに、心も体も元気になってもらうとともに、ふるさとである福島に誇りを持ってもらうため、県内7地域で、応援メッセージ等の展示とイベントを開催します。


事業内容
(1)イベント
 県内7地域(県北、県中、県南、会津、南会津、相双、いわき)で、9月〜来年2月にかけて、各地域で1回ずつイベントを開催します。
 親子で楽しめるステージ、ワークショップ、キビタン体操などを実施します。
 ※県南は「ご当地キャラこども夢フェスタ 」と連携して開催します。

(2)展示会
 福島県に心を寄せていただいている人気漫画家、スポーツ選手、芸能人、本県ゆかりの著名人などから、子どもたちへの応援メッセージやゆかりの品を展示します。


中にはホントにいろいろな芸能人やスポーツ選手のサイン入りグッズやメッセージなどがたくさん飾られていたのです。
と、言っても私はあんまり芸能人やスポーツ選手には詳しくないのですが。野球選手やスケートの本田選手、駅伝の柏原選手などは解りました。
で、反面「ああ!」とよく解ったのは漫画家さんのサイン色紙。
以前、見て何度も展示された漫画家さんからの応援メッセージサインがあったのです。
また見れて嬉しいなあと思う反面。あれ?
何枚か増えてる?
以前、展示されていた漫画家さんのサインは確かにあるのですが、それに加えて新しいサインもありました。特に目についたのは週刊少年ジャンプで掲載中の「トリコ!」の島袋先生のサインや「NARUTO」の岸本先生のサイン。
ゆっくり探せば多分もっとあったのでしょうが、こういうのに少年ジャンプの作家さんのサインって珍しいなあと思いました。
特に前の時は発起人が週刊少年マガジンの森川ジョージ先生だったので参加した漫画家さんも殆どが講談社関連の本に描いている方でした。
ジャンプの作家さんとマガジンの作家さんのサインが並んで見れるってある意味すごいなあとオタク的に感動。
本当にもっとゆっくり見てくれば良かったです。

この展示は県内7か所で順次行われるとのこと。
県中でも11月に福島空港であるそうなので、その時にはもう一度じっくりと見てきたいと思います。

本当に、福島は恵まれてますね。
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