平成23年度の終わりと警戒区域解除

田村市はいくつもの町村が合併してできた市なので横に長いです。
その為、今回の原発事故で警戒区域と、避難準備区域、そして普通に生活できる区域が混在するという珍しい現象が起きてしまいました。
こういう事になったのは田村市と南相馬市だけです。

しかし、その警戒区域が4月1日から解除になります。
元警戒区域だった場所は避難指示解除準備、居住制限、帰還困難の三つの地域に再編成され、田村市はそのすべての地域が避難指示解除準備区域となります。
元々田村市は風向きの関係で、警戒区域でも毎時2マイクロシーベルトを超えることは稀でした。
今はもう1を超える場所も少なくなってきています。
今年1年間で学校や居住エリアの除染や、ライフラインの復旧を行い、それらが整い次第住民の帰還を目指すという事のようです。

長期低料被ばくによる影響が解らない中、やっぱり不安はありますが、おおむねこの決定は歓迎されている様子。
借り上げ住宅や、雇用促進住宅、仮設住宅の契約の区切りとなる2年を目安に戻っていいなら戻りたいという声はやはり大きいです。
既に避難準備区域が解除されているので、早く学校が再開され、人が戻ってきてほしいと願う人も多いのですが、子供を持つ親にはやはり不安も大きく、ある程度人々の生活が戻るのはやはり来年度の事ではないでしょうか。
警戒区域や避難準備区域の人達が、完全な安全は無理でも、ある程度安心して帰れるようにする。
それが平成24年度の田村市の課題になりそうです。

平成23年度は実質今日で終わり。
今日は離任式や退任式がありました。
4月からの新しい年度がたくさんの人に希望をもたらすものでありますように…。



明日で高速道路無料化も終わりなので、仙台の友人を誘って福島巡りに行ってきます。
旅費は東電からの賠償金で。

明日は多分、ブログお休みします。
もしかしたら4月1日も。
逆に旅先から書くかもしれませんが…。

賠償金の使い道

今日、月末の支払い確認に郵便局に行って通帳記入をして来たら…あれ? ずいぶん金額が増えてる?
振込先 トウデン ソウダンシツ?
驚いたことに少し前に申請したばかりの東電からの賠償金八万円が入金されていました。
まだ2週間経ってないくらいなのに。
ちょっとびっくり。

八万円というのは実際手にしてみると纏まった金額ではあっても、すごくたくさん。
というわけではありません。
そして、今、とりたてて必要とする品も無し。
さて、どうしようと考えました。
募金というのがまず頭をよぎりましたがこれは止めようかと思っています。
東電からのお金を募金にするのはちょっと違う気はするからです。
壊れたパソコンの代わりを買うには足りません。
今使っているパソコンはまだとりあえず使えますし。
何か記念になるもの、と考えてもこれで買った品物を素直に大事にできるかと思うと怪しいところがあって…。
結局いろいろぐるぐる悩んだ結果、福島で使うことにしました。
丁度明後日、高速道路の無料化最終日、仙台の友達が遊びに来ることになっています。
一緒にコードFしようという約束なのですが、このお金で一緒にホテルに泊まっていわきの美味しいものを食べて、ハワイアンズでお風呂に入って、アクアマリンふくしまに行って、ら・ら・みゅうで企画展みて、一緒にコードFして、飯坂温泉で足湯に入って、東山温泉や会津でソースかつ丼食べて、お土産を買ってと、ちょっと楽しめばいいんじゃないか。と。
仙台の友人は、以前ここでも書いた宮城県多賀城市の職場で津波に会い、一晩ビルに閉じ込められた経験を持つ被災者の一人です。
そんな彼女を福島に誘うのは勇気がいったのですが、こういう機会でもないと福島を楽しんでもらうこともできないような気がして、互いの気分転換にと声をかけました。
彼女の誕生日も近いので、お祝い代わりにこのお金で奢って、いわきにお金を落として行けば、彼女に楽しんでもらえて、私も楽しんで、いわきに少しでもお金が回って、東電の金も福島の役に立つのではないかと思います。

この賠償金は福島県全体に行きわたっているわけではありません。
県南、会津は対象外にされています。
(県南の子供と妊婦には配られることになったみたいですが)
だから貰えることに感謝しつつ大事に使わせて貰おうと思います。

東日本大震災 いわきの「歩み」と「学び」展 開催延長のお知らせ。




あの企画展は本当に私にとって、勉強になったという言葉で表せないくらい色々な事を考えさせて頂けたものでした。
一か所一か所ごとにひらがなで、子供達に問いかけるような質問が書かれていたのも印象的でした。
「どう思いますか?」という言葉を見るたびに私自身も問いかけられているような気分になりました。
そして、真剣に考えなくてはいけないと思いました。

私自身は震災後丸一カ月以上はは自分の町から離れられず、ある程度動けるようになってからもやはりなかなか足を向けることができませんでした。
自分達と比べるのが失礼な程、大変な思いをされた方々にかけていい言葉など私には探せません。
もっと積極的に動くべきだったと思う反省ばかりが今も残ります。

あの企画展を見て、私は今まで以上にいわきや、この福島の為に何かをしていきたいと思いました。
それはボランティアや募金なども勿論ですけれど、いわきや福島の魅力を伝えたり、震災の事を話したりして今も、福島で必死に生きている人達がいることを伝えて、考えて貰えたらと思いました。
そして、震災のあった地ではなく、いわきや福島がその魅力でまた輝けるように一緒に頑張っていきたいと思いました。

この企画展もできれば常設展示にして欲しいくらいですが、期間延長になったそうなので、また行きたいと思いま
今週末仙台の友人といわきに行くので、ぜひ一緒に見たいと思います。
もしおいでになれる方がいらっしゃいましたらぜひ。

hiromi 様
こちらこそ、本当にありがとうございました。


アクアマリンのブログにもありましたが、この写真展示もすごい好きです。

再興への道のり

今年田村市は保育関係の先生方、特に所長、主任というトップクラスの方達がなんと10人纏めて退職になります。
何か問題があってのことではなく、あくまで定年退職。
その為の人事異動もかなり大きなものとなりました。

今年、警戒&避難準備区域となった田村市の都路地区にあった幼保一体化のこども園も所長先生が定年退職となります。
まだ新しい施設を使う事も出来ず、幼稚園は小学校に、保育所は子育て支援センターに間借りして先生が出向いて指導、保育するという変則的な体制で過ごした一年。
本当に大変だったろうなあと思わずにはいられません。

避難準備区域も解除されたので、一刻も早く学校を再開して欲しい、という地元の声は大きいようですが平成24年度も当面は小中学校は廃校になった学校を利用して、幼稚園は中学校と一緒に元避難所だった旧春山小学校に移転しての新学期になるそうです。
田村市の中でやはり都路地区の放射線数値が高いこと、除染や学校施設の修理、整備が進んでいない事が理由らしいです。

子供がいない街は復興しないという地元の人の声も、放射線数値が心配で少しでも低いところで学校に通わせたいという保護者の気持ちも解るだけに複雑です。

慌ただしく過ぎた平成23年度も残りわずか。


平成24年度はそれに比べれば少し落ち着いて過ごせそうですが、まだまだ再興への道のりは遠そうです。
でも、はじめの一歩は踏み出さないといけませんね。



せっかく写真を撮ってきたので福島のゆるキャラ紹介。
今回は会津美里町のあいづじげん。
可愛いというより、ちょっと怖いです。
「カリ〇ロ」みたいだと言った知人がいましたが、今の人は解らないでしょうねえ〜>カ〇メロ

ふくしま再興祭り ゆるキャラナンバーワンは誰だの巻

昨日の福島再興祭りのメインイベントは「ゆるキャラ万博 2012」と題された県内のゆるキャラ大集合だったと思います。
最近のゆるキャラ流行もあり、県内各地にご当地キャラたちがいるので、それを集めてナンバーワンを決めようというものでした。
お昼少し前、舞台上に上がったゆるキャラたちは皆、着ぐるみなのでかなり大きく
「これだけ集まると迫力だなあ」と思いました。
事前投票で選ばれた10組+ゲストに地デジカ、せんとくん、県のキャラクターキビタン、ネギオとネギコ。それにご当地ヒーローも二組出てたので、ステージは本当にいっぱいいっぱい。
それぞれのアピールの後、投票に向けてゆるキャラたちは舞台から降りて、下の会場で選挙活動したりもしてました。
名刺を渡しているキャラもいたりして、皆大人気で写真撮って貰ったりしてました。

午後、漫画家さん達のサイン会が一区切りして後、午後にまた再開したのですが、いきなり投票結果を言うのではなく、ボーナスタイムとしておしくらまんじゅうで勝ったキャラに100票が与えられるというイベントがあり、ここで我らが田村市のオリオンちゃんが優勝、100票を獲得しました。
…まあ、動きやすさの勝利でしょうけど。
最終的にはオリオンちゃんは2位。一位は郡山のがくとくんになりました。
ぶっちぎりだったようです。
まあ、ホームグラウンドですし、仕方ありませんね。
はじめてせんとくんや地デジカを見られたりして楽しかったです。

また、他にもグリーディングカードで作る巨大モザイク画がギネスに認定されたり、大なべで作った5000食分のスパイシー芋煮が1時間ちょっとで完売したりと他にもいろいろ楽しいことがいっぱいでした。
こんな機会がまたできてくれればと思います。
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