高齢者介護に関する誤解

あなたは、高齢になって衰弱したり、脳卒中でマヒが残ったりすると、寝たきりになるのは仕方がない。寝たきり状態の人の身体機能を改善するためには、リハビリテーションしか方法がない。認知症は症状が徐々に進行する恐ろしい脳の病気だと考えていませんか。

この3つが、その通りだと思った人は、介護について誤解しております。こうした誤解は、一般の人だけではなく、ケアマネジャーや介護福祉士、ホームヘルパーといった介護の専門職であっても、同様に誤解をしている場合があります。

元々、介護は医療の看護分野から派生したため、介護手法の多くは看護分野で行われていた方法を模倣することから始まりました。

例えば、手術直後の看護は、安静を保って生活できるようおこなわれます。オムツや尿瓶を使ってベッド上で排泄し、食事もベッド上で摂ります。看護士や介護スタッフは、こうした行為を必要に応じて介助します。



寝がえりを打てない重症者や、意識不明の場合は、褥そうを予防するため、エアーマットを使い、体位変換を定期的に行います。入浴は特殊浴槽を使って、寝たままの状態で介助者が全身を洗います。 看護の分野でおこなわれてきたこのような方法を、介護の分野でも同じように行っております。

専門職を含む多くの人が、このような誤解をしていることが、介護の質を上げる妨げとなっております。

すなわち、高齢者に対する医療や介護に関する研究成果を、介護現場に取り入れ、普及させることがまだ不十分な面があるのです。

高齢な親の【介護負担】を軽減するためのお役立ち情報

「センサー型」見守りサービスとは?

サービス提供者がセンサーを管理し、センサー機能で高齢者の日常生活動作を把握するものです。

高齢者の自宅に設置したセンサー機器の感知によって安否確認を行います。

センサーが感知すると、家族のPCやスマートフォンなどに連絡がいきますが、非常時と判断した場合は高齢者の自宅まで駆けつけるサービスもあります。

センサーの役割は感知だけではなく、センサー機器の電源が入った状態で長い時間感知しない場合は、親の身に何かあったのかもしれないと考えて対応することができます。

センサー機器は、トイレや浴室など部屋ごとに設置するのが一般的ですが、最近は、冷蔵庫などの家電製品、ホームセキュリティとの連動、ガス・照明・人体で検知するタイプなど多様です。

このため、このサービスを提供する企業は、家電メーカー、セキュリティ会社、電力やガス会社など、幅広いのが特徴です。

このサービスを利用するためには、初回契約料・月額利用料・機器等代金が発生します。

多くは、初回契約料と月額利用料がセットになっており、機器等代金は別というタイプです。

料金の相場としては、初回契約料が約15,000円、月額利用料が約3,000円、機器等代金が50,000〜80,000円程度のようです。

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認知症とせん妄の違い

せん妄は、主に高齢者に見られる意識障害の一種で、認知症と間違われやすい病気です。

ただ、認知症の周辺症状としてせん妄が併存していることもよくあるため、これを見分けるには専門医の診断が必要です。

せん妄の症状としては、意識が曖昧な状態で興奮したり、怒ったりして不穏な様子になります。また、実際にないものが見えたりすることもあります。

特に、高齢者は、入院などで生活環境が突然変わった際に、せん妄状態になることがあります。

症状は、急に出現して日内変動も大きいですが、あくまでも、一時的なものです。

これに対して、認知症は、こうした症状は、緩徐に出現して持続的で徐々に悪化していきます。

しかし、ただのせん妄の場合は、突然の環境の変化が誘因となることが多く、数日以内に改善し、また、元の生活に戻れば意識障害は通常起きません。

一般的に、高齢者は環境の変化への適応力が下がって現実検討力が低下し、脳が一時的に混乱しやすくなります。

また、飲んでいる薬の組み合わせによっては、せん妄が誘発されることもあります。

知的サポートサプリの選び方

有料老人ホーム選びは立地条件も大切

有料老人ホームを選ぶにあたっては、金額、設備、経営状況、雰囲気など色んな条件を比較検討することが大切ですが、立地条件も重要なポイントとなります。

これまで長く暮らしてきた地域の近くで、家族や友人が住む場所にも近いと、安心して生活できます。

特に、家族の住まいから近かければ、頻繁に家族が遊びに訪れることもできるので、孤独を感じることもそれほど無いでしょう。

その一方で、新規一転、全く新しい環境で住みたいと思う人なら、全く別のところを選ぶかもしれません。

しかし、これまで、何でもそろう便利な都市部で生活していたのに、いきなり、人里離れた田舎のホームに入居してしまったら、車が無ければ買い物に出かけることもできず、どこに行くに不自由な生活を強いられ、ストレスを感じてしまいます。

いくら高齢者になっても、寝たきりにならない限り、ホームの中で年中生活することはできません。活動的で豊かな生活を送るためは、外出して気分転換を図ることも大切です。

このため、いつでも気軽に外出できるように、商業施設や交通機関などホームの周辺の環境が充実した地域を選ぶことも大切です。

認知症とグループホーム

高齢者の転倒の主要原因は履物?

人間にとって、歩くことは、自立した生活を送るためには欠かせない基本的な動作のひとつです。

自分の足で歩くことによって、目的地に向かうことができ、自分がやりたいとを実行することができるのです。

特に、高齢者にとっては、自分の意思で移動できることが、寝たきりや閉じこもりを防止するためには極めて有効で、それが、日常活動動作や生活の質の維持や向上につながるのです。

また、歩くことは、日常生活において、誰でも気軽にできる運動でもあります。こうした運動を増やすことによって、高齢者の死亡率を低下させることによもなりますので、無理のない範囲内で大いに歩きたいものですよね。

その一方で、加齢に伴って歩行動作は変化します。歩く姿勢は、高齢になればなるほど、背中が丸くなって行きますし、脚の筋力や機能が低下します。

その結果、足を高く上げることができず、すり足で歩いたり、足の外側に体重をかけたりするため、一寸したものにとつまずいて、転倒しやすくなります。転倒すると骨折して、車椅子や寝たきりの状態になってしまうのです。

転倒の直接の原因で多いのが履物で、その割合は38.5%にもなるそうです。履物のうち、「つっかけ」「スリッパ」が上位2位を占めています。転倒しにくい靴をはくことがいかに大切かがわかりますね。

症状に応じた介護シューズ選びのポイント
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