うちの父はキノコとりが大好きです。
マツタケとかマイタケとか高価なキノコが取れる訳ではないし、私自身はあまり詳しくは無いのですが、毎年シーズンになると
「きのこが俺を呼んでいる!」
と冗談ではなく言って、山に出かけて行きます。
ムラサキシメジとかキクラゲとかクリタケとか(私が解るのはその程度)などたくさん取ってきて、食卓をにぎわせてくれました。
特にムラサキシメジの酢の物はつるんとした食感が最高で大好物です。
そのせいもあって、私はキノコが大好きで、料理にも良く使います。
マイタケとえのきをゆでたサラダ。
キノコたっぷりのグラタン。
豚肉と炒めた中華風や、鶏肉と合わせたチリソース炒めは定番。
チキンライスにも細かく切ったえのきを入れます。
食感が良くて美味しいんですよ。
後何といってもマメダンゴ。
梅雨の頃取れる少変わったキノコです。
福島以外の人はあまりご存じないでしょうが、ツチグリとも言われていて炊き込みご飯やうどんなどに入れるとその食感が最高なのですよ。
ですが、震災後キノコ好きには不安な話が聞こえてきました。
キノコは放射性物質を貯めやすい性質があるという話です。
震災直後原木栽培のしいたけなどに出た例もあります。
マメダンゴにも当然ながら高い数値が出て、今年は殆ど店に並びませんでした。
チェルノブイリでもキノコを調べると多めの結果が出るそうです。
そのせいかスーパーに並ぶキノコも例年より安め。
新潟産などのしめじやマイタケ、えのきなどは通常の2割引きくらいでしょうか?
よもや工場で作られているようなキノコに心配はないだろうと思って私は普通に食べていますが、秋に入り福島産のチチタケに基準値越えの数値が出たと聞いて少し心配になっています。
キノコそのものもですが、父が。
毎年楽しみにしているキノコとり。
でも、流石に出荷用でないキノコを検査できませんし、検査したら食べられません。
今年はキノコを採らないのが妥当なのでしょうが、毎年楽しみにしていた父の顔を知るだけに心配です。
町と違って山は簡単に除染できませんから、私達が安心して天然栽培のキノコを食べられるのはかなり先の話になりそうです。
震災後辛いことは色々ありましたが、これも本当に悔しいことの一つ。
私のムラサキシメジのピクルスとマメダンゴご飯を返せ〜〜〜!