作 壁井ユカコ
ポプラ文庫ピュアフル


壁井ユカコ先生の小説をひとつも読んだことがなかったので本屋さんで衝動的に購入した一冊です。二カ月くらい積み本と化していましたが、氷菓を読み終えた区切りでようやく手に取りました。

舞台は西暦1900年前後、清王朝末期〜民国初期頃の中国をイメージとした中華ファンタジー。方術が出て不思議世界かと思いきや、普通に自転車が使用されていてちょっと面白いです。
幼い頃に親に捨てられた少女・ユギが高名な道士である師匠に拾われ、兄弟弟子である左慈と三人で賑やかながらも平和に暮らしていたのですが、なりゆきで保護した子供によってそれらは大きく転じてしまいます。

展開がですね…師匠の件は予想出来て辛かったです。面白いんだけど、師匠が…師匠が!!!ってなりながら読んでました。師匠については案の定だったんですけど、伏兵ですよ。左慈の正体がわかってからの左慈がもう本当ハマりますね!もちろんイルラックもいいキャラだし過去とか色々気になるんですけど、なんかもう左慈に全てもっていかれました個人的に。実はいい感じに過保護とか何それ美味しいじゃないですが左慈がさり気にドSですね本当ありがとうございます。

全然知らなかったのですが、どうやらこの五龍世界は最近文庫化したものらしく、既刊が単行本サイズで2,3と出ているらしく、すごくうずうずします。この巻はこの巻で収まっているんですけれど、続きが読みたいだがしかし単行本という葛藤がもうしばらく続きそうです。
なんかどんだけ左慈についての感想なんだって内容になってしまいました。今回壁井先生の話を読んで思ったのがキャラクターの魅力が素敵!!ってことが第一でしょうかね。
他の著作も気になるところです。