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食品新基準と山の恵み

福島は自然に恵まれた土地で、山の恵みが当たり前に食卓に上ります。
ツチグリと呼ばれるマメダンゴのキノコは歯ごたえがよいです。
山芋のムカゴは芋と栗の間の様にほくほくとしています。
季節ごとのタケノコは先の所だけ贅沢に焼いて食べたり酢の物にしたり。
タラの芽はてんぷらに。クレソンとかはサラダに。
そして春にはつくしとバッケ。つまりはフキノトウが食卓に昇ります。
つくしの卵とじや味噌汁。フキノトウのてんぷらやフキノトウ味噌は春の訪れを舌で感じさせてくれるありがたいものです。

でも、今年の春から施行されることになった食品の新基準。
山菜の一部がそれに引っかかって出荷停止となってしまいました。
田村市でも全てのエリアではないのですがどういうわけか、何か所かに100ベクレル超えが。
その場合出荷停止は「田村市」となるので現在調査中のようです。
昨年もタケノコは高めに出ましたし、森は除染もされていませんし、今年も多分山菜は少し高い数値が出ると思います。
春を感じさせる山の恵みを楽しめないのは悔しい話ですが、まあ仕方ないかもしれません。

食品の新基準が施行されてから福島県以外の食品からも基準値超えが何件か出ているようです。
1400という数値が出たキノコは茨城県産。
他にも神奈川や千葉でも。
何度も繰り返して言っている事ですが、放射能というものの危険性についてもまだよく解っていない事が多い以上、子供達を守る為に内部被ばく等に係ることは少しでも減らすべきですし、その為の努力はするべきであるとは思います。
しかし「福島県産だから」危険なのではなく、今は放射能の影響は東日本、下手したらもっと広がっている可能性があり、調べればかなりのところで放射性物質が検出されるのかもしれません。
現在、いわき港は魚の水揚げを行っていませんが、同じ海の魚をいわきで獲るのと千葉や宮城で獲るのに大きな差は果たして出るのでしょうか?

だから、生産者はある意味「風評被害」というばかりでなく、出荷する食品の検査を積極的に行い、検査結果を添付して販売するくらいの事をした方が良いと思います。
未検出なのに「福島県産だから」と避けられるのならそれは本当に風評被害ですし、販売できないレベルのものが検出されたらそれは東電に賠償させればいいのですから。
そうでないといつまでも福島や東北に対する偏見は止まないでしょう。

私達から山の恵みを奪った東電は憎むべき相手ではありますが、私達が今一番戦うべき相手は自分達を含む人の心なのかもしれません。
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