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自主的避難等に係る賠償金請求のご案内

予定では福島温泉めぐりの東山温泉編を書こうと思っていたのですが、仕事から家に帰ってみればポストに入っていた手紙が一通。差出人は
「東京電力?」
震災後初めて届いた東京電力からの手紙。
さっそく開封してみれば、中身は
「自主的避難等に係る賠償金請求のご案内」
でした。

政府が、中間指針追補にて示された自主的避難等に関する指針を出したのは昨年の12月の事。
県中、県北、相双、いわき地区を対象に子供と妊婦に一人40万円、自主避難を一度でもした子供と妊婦はさらに+20万。それ以外の人物に8万円を支給するという事でした。
その準備が整ったので受給手続きを開始する、との話のようです。
金額が一律のせいか書類はいたってシンプル。
しかも名前や住所等は既に印字されていて細かいところを少し書き加え、口座番号を書き、後はサインするくらいです。
やればできるじゃないかと思いつつ、いろいろ複雑な気分にはやっぱりなりました。

義援金の時も思いましたが、人間って不思議なもので、あると思えばもっと欲しくなるのですが、最初から無いと思っていたものがしかも自分だけ貰えるとなると、なんとなく罪悪感っぽいものを感じてしまうんじゃないかなって思います。
勿論、8万円であの時の恐怖や、その後の苦しみを忘れろっていう事はできないし、チャラにしてくれと言われたら絶対嫌です。その10倍もらえるからもう一度って言われても絶対お断り。
でも…今回の原発で苦しい思いをしたのは私達だけじゃありません。
福島県全部が賠償されたわけでもないし、茨木や栃木、さらには風評被害が飛び火している岩手や宮城、果ては東北全部の農家の方達は保証を受けられないわけで、そんな中自分達だけ貰っていいのかなとはやっぱり思います。
それにこの金額も継続的に出されるわけではなく、一回のみの話。
纏まった金額の様に思えますが、本当に自主避難して福島から離れた人とかには経費だけでも足りないと言われるかもしれません。
逆に避難しないでずっと家にいた子供3人いる家庭だとしたら約120万。
一度避難して戻ってきたら180万。
これを濡れ手に粟と思う人ももしかしたらいるかもしれません。

お金で解決する問題ではないし、お金で解決していい話でもない。
お金を出すことでかえってまた問題が生まれるかもしれない。
けれどもお金以外で今のところ賠償できないのもまた事実。

これも今後にいろいろ火種を残しそうだな。と思います。

私個人は大震災の被害額は8万円では足りませんが、子供もいないし、貰えるものに文句を言うつもりはありません。
ただ、それよりも安心して暮らせて、誰からも後ろ指さされることのない福島は返して欲しいとは思いますけれど。
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