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2010 絵 ハロウィン



ロディマス:吸血鬼
ブラー:狼男
ウルトラマグナス:お菓子を用意する大人

です。

力尽きて描けなかったけどスプラングはジェイソン、アーシーは魔女、ウィーリーはジャック・オ・ランタン、グリムロックはミイラの予定でした。チャーはマグナスと同じく、お菓子を用意する大人です。

全裸待機出来なかった…

お返事

饗樂さんへ

コメントありがとうございました(*^o^*)
理想とかマジですか、勿体無いお言葉とっても嬉しいです。
心のエネルゴンもぐもぐ、これからも頑張れます!


スカファスタは、ザ・ムービーの事を考えるとどうしても幸せにしきれない…。
…だがそれがいい
むしろそれが醍醐味だ!
という考えで書いてます。

彼らが本当に幸せになれるのは、2010でスタスクが復活してからじゃないかと思います。2人でしんみり昔の話をしたり、本当にそこで生きているのか確認したくて手を繋いでみたり、失ってみて初めて気付いた存在の重さとか、帰って来てくれた奇跡とか、お互いに愛する人がいる幸せとかを噛み締めて2人で末永く暮らしてほしい。

あれ…すごく脱線してる?

リク品C 初代 スカファスタ

「スタースクリーム!元気だったかい?」

 存外、力加減の下手な手で、無遠慮に自分の頭をわちゃわちゃと撫でられ、頭がまるで振り子の様に揺れる。
 苛立って、その手を引き剥がそうと両腕を伸ばすが、逆にその腕を捕られ動きを封じられてしまった。

「すまない、怒らないでくれ」

 そう苦笑し、両腕を掴んだまま自分の額に頬を擦り付けてくる。
 鼻先を掠めるスカイファイアーの機体から、ふわりと日の香りが漂い、何故だか酷く安心した。

「―――――」

 耳元でスカイファイアーが何事か囁いた。小さくて聞き取れなかった言葉を、訪ねようとしたその瞬間





 一気に目が覚めた。


 ここはデストロン海底基地の自室、窓からは強化ガラス越しにユラユラと揺らめく海の光が差し込んでいる。…当たり前だがスカイファイアーの姿は無い

(俺は…なんつー夢を……〜っ)

 力いっぱい掛け布団に顔を押し付け、頭から振り払おうとするが、視界が遮られたせいで、逆に夢中の出来事が鮮明に思い出される。



 手のひらの大きさ

 額に擦り付けてきた頬が、意外に柔らかかった事

 スカイファイアーの機体が日差しを反射し、きらきら光ってキレイだったとか

 指先から伝わる温もり
 微かに漂う日の香り
 低くて優しい声

 その全てが心地良い。




(〜〜〜っ!そんな訳あるかっ!!)

 がばっと頭から布団に潜り込み、無意味に敷布を叩く。スパークの鼓動と機体温が上昇しているのが自分でもわかった。

(違う、こんなの俺じゃない)

 ここ1ヶ月程、スカイファイアーとは会っていない

 当たり前だ

 自分はデストロン、スカイファイアーはサイバトロン。おいそれと会える関係ではないのだ。

「待てよ!アイツまだ寝てっから!」
「いくらテメエでもなあ――」

 ガシャガシャと騒がしい足音と、慌てふためくスカイワープとサンダークラッカーの声、それに

「でも、普段ならとっくに活動を始めてる時刻じゃないか」

 聞き間違えるなど有り得ない。
 プシュンと軽い音を立ててドアがスライドし、白く大柄な機体を僅かに屈めるようにして、スカイファイアーが部屋に入って来た。その後ろではサンダークラッカーが大仰に肩を竦め、スカイワープが苛立たしげに舌打ちをする。
 2人は不愉快を隠さず、苦虫を噛むような表情をしていたが、スカイファイアーを追い返す気はないようで、踵を返してこの場から立ち去って行った。

「スタースクリーム!元気だった…?…って、スタースクリーム!?」

 どうしたんだい、大丈夫かい!と、真っ赤になって布団に伏せる自分を見て勘違いしたのか、みっともない位に慌てて目の前に寄り添い、ぎゅうと俺の手を握る。不安気に自分を見つめる眼差しは真摯で、ひとかけらの邪気も含まれていない。
 発熱を伴うウイルスにでも感染したのかと、額と額をくっ付けるが、はっきり言って、熱冷ましには全く役に立たない、寧ろ逆効果だ。

「何か欲しいモノは無い?」

 飲み物とか、おやつとか――

 ってスカイファイアーの馬鹿、この熱は風邪のせいなんかじゃ無いのに

(俺の、欲しいモノ)

 頭に浮かんだのはさっきの夢

「〜〜っ…言え」

 夢で聞けなかったあの言葉を

「…え?」
「さっさとしろ!」

 自分が見た夢なんかスカイファイアーは知る筈もない、我ながら言ってる事が無茶苦茶だ。

 なのに――

「愛してる」

 一瞬、耳を疑った。
 夢の続き
 
自分が一番欲しい言葉をくれた。

「愛してるよスタースクリーム…。これで、良い?」


泣いてるって気づいてたんでしょ?

「馬鹿やろう、もっと早く来やがれ」

 返事は口付けで

リク品B M伝 副司

 地球を、初めて肉眼で捉えた時、その青さに心が高鳴った。

( あ の ひ と の 色 だ )

 その大気も、光も、温度も、全てが未知の物であるのに、欠片の恐れもなく飛び込めたのは、きっと



「少し大袈裟じゃないか?」
「そんな事無いですよ」

 白くギラつく太陽の光が和らぎ、賑やかな蝉の声が虫の歌へと代わる頃、爽やかな秋風の中サイバトロンとデストロンは、今日も今日とてマイクロンパネルを巡って戦いを繰り広げていた。
 結果はまあ痛み分けといった所で、両軍のトップが重傷一歩手前、マイクロンパネルは何とか確保したものの、戦闘による被害は此方の方が大きかった。
 脚部を損傷したコンボイを、ジェットファイアーが運ぶと名乗り出た時点では、これといって問題は無かった(負傷者は1人ではなかったし、牽引するにしろ、大型トラックの彼相手では、他の面子には、まさしく荷が重い仕事だった)のだが、さも当たり前のように彼をお姫様抱っこし、ポカーンとする他を尻目に空に飛び立った後の、何とも言えぬ白けた空気といったら!

「リンクアップじゃねーのかよ…」

 というホットロッドの呟きに、皆が一斉にため息をついていたのだが、それは彼らのあずかり知らぬ事である。


* * *



 とにかくまあ、そんなかんじの理由で、茜色に染まる空の中、彼らはサイバトロン基地へと帰還している最中であった。

「私はそんなにか弱くはないぞ」

 まかり間違っても落ちる事のないように、しっかりとジェットファイアーに掴まりながら、コンボイが小さく肩を竦める。

「知っています」

 彼とて、それぐらいは充分承知している。だがしかし、愛する人が怪我をしているのに、黙っていられよう筈もない。

「後15分程で基地に到着します、どうかそれまでご辛抱を」

 朱色(あけいろ)に輝く夕日が、彼の機体を鮮やかに染め、その横顔に濃い陰影を作り出す。

(ずいぶんと機嫌が悪いな)

 必要以上に慇懃な口調に、トーンの低い声音、その瞳は真っ直ぐに基地を見据え、こちらを見る事すらしない
 彼の苛立ちは、己の負傷に由縁しているのだろうと、装甲が砕け、配線が剥き出しになっている右脛を見やり、マスクの下でため息をかみ殺した。

「君が責任を感じる事ではない」

 今が戦時中である限り戦闘は避けられないし、戦う以上、傷を負う事は仕方の無い事だ。無論、避けられるならそれに越したことは無いが、現状を省みるに、それは宙に描いた絵空事と言わざるを得ない

 起こってしまった事が誰か一人の責任、などという事は無いのだ。あるとすれば、それは己自身の責任である。

「それでも、俺は」

 貴方を守りたい。

 …他でもない、貴方の騎士として

 ジェットファイアーは、本当ならそう言葉を続けたかった。しかし現実は自分の実力はコンボイに及ばないし、他に並び立つ者もいない。サイバトロンも、自分自身も、彼に頼らざるを得ないのだ。

 歯痒い
 悔しい
 憎らしい

 愛する人が傷ついても、ここは戦場だから仕方無い、と片付けなければいけない事実が。愛する人を守りきれない自分が

「いや…何でも、ありません」

 それきり口を噤み、再び飛行に集中しだしたジェットファイアーに、コンボイはツキリと胸の奥が痛むのを感じる。伝えたい事があるのに、脳裏に浮かぶ言葉はどれも正しくないような気がして
 日頃から磊落で、何事も余裕綽々な態度の彼は、皆が思うよりずっと繊細なのだ。以前それをスタースクリームに話したら、何故かラチェットの診察を勧められたりしたが、そしてラチェットにも、こればっかりは私でも治療不可能だ。という謎の診断を下されたりもしたが…とにかく、彼が己の為に憂いているのが悲しい。

「基地が見えて来ましたよ」

 その言葉にコンボイが顔を上げると、遥か前方にサイバトロン基地と、彩やかな夕日が山の頂に沈んでいく姿がその目に飛び込んで来た。

 その美しい紅色に、心が震え

「ジェットファイアー」

 あれだけ堅く噤んでいた口が嘘のように、するりと言葉が滑り落ちる。

「君の色だ」

 指差した先で暮れて行く紅色の太陽、白い雲、その縁を取り巻く金色の光、己が険しい山の頂を越え、荒れた海を渡って行けるのは、きっと

「…君が隣にいるから、私は立ち向かえる」

(ああ、おんなじだ)

 あの時の自分と
 そう思った瞬間、ジェットファイアーは、腕に抱く存在の重さと、愛しさに、息が詰まった。
 スパークから込み上げる何か、それに突き動かされるように、ぎゅっと彼を支える腕の力を強め、空へ飛び出してから初めて愛する人と目を合わせる。

「司令官」

 どこまでも優しく、暖かい笑顔がそこにはあった。それと同時、彼の瞳に映る自分の顔は、今にも泣き出しそうな、不安げな顔をしていて、その情けなさにジェットファイアーは思わず笑ってしまう。
 そんな弱い心の内を、彼に悟らせたくなかったが故に、リンクアップする事を避けたというのに、これでは全く意味が無い

「俺なんかで良いんですか」
「私には君が必要だ」


 愛する人がいるという事

 貴方の隣に立てる事
 自分を望んでくれる事

 自分が貴方を想うように、貴方は俺を思っているという事

 自分が、貴方という個を構成する世界の一つであるという事。

 愛してくれる人がいる事

 それらの事を心から信じられるという事


 全てが自分の誇りになる。


「愛してます。貴方を、心の底から」
「愛してるよジェットファイアー」


* * *



「…誰か、通信回線がオープンのままだと教えてやれよ」

 一足先に帰還した面々は、負傷者の搬入や応急処置など、ラチェットが円滑にリペアに入れるようサポートをしていた。
 のだが、2人の甘い空気に耐えかねたスタースクリームが、ギリギリと呻く、しかしラチェットやデバスターなど、年長者達は苦笑いを浮かべるばかりで、シルバーボルトは自主的に聴覚回路を遮断。ホットロッドとステッパーもため息をつきながらもサポートの手を休める事はしなかった。

「なあなあラチェットー…」
「ホットロッド、すまんがあれは私にも治療不可能だ」

 どこかで聞いたような台詞に、スタースクリームが何もかも諦めたような表情でがっくりと肩を落とし、程なくして仲睦まじい恋人達が、基地へ帰って来た。
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