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お勧めの一冊

最近、知り合いに進められて一冊の本を買いました。

リュウコミックス
「僕と日本が震えた日」
鈴木みそ著

オタクを自称するマンガ好きの割に、私は震災後それに関連するマンガの本は手に取ってませんでした。
なんとなく、気が引ける。というのが正直なところでしたから。
でも、この本は真剣に被災地に向き合って、被災地の心を考えてくれている本であったと思います。
東北、特に福島のことが強調されている東日本大震災ですが、帰宅難民や液状化などで関東も少なくない被害を受けています。その点を見せて貰ったことも私には貴重でした。
また、特に放射能関連についての知識が解りやすく説明されていて、暫定基準値がどうして決められたのかとか放射能の正しい測定方法とかについてある程度知識があったつもりの私も、目からウロコのことが多くありました。
その分、津波被害についてちょっと物足りなかったり、経済編が少し場違いな気もしたりしましたけど、今だから、これからだから読んでおいた方が良い本であると感じました。

福島の飯館村を通った時に
「瓦礫の山も言葉がないくらいヒドイけれど、普通に家が立っているのに人っ子ひとりいない村の方がずっと怖い」
と同行の方が言うシーンがあって、それが震災直後の都路、常葉で私が恐怖したこととまったく同じであると感じました。

また作者の方は放射性物質を気にしないスタンスで書いて下さっていますが
「安全だと強調すると危険だと心配する人に届かない。結論を示すより判断の土台となるデータを出すことが大事」
「どこまで避けるかは個人の判断と価値観による」
「恐怖に対抗する手段は正しく知ること。怖いから見ないが一番怖い」
というのもとても納得できました。

そして最後の
「日本は終わらない。いきてさえいたらなんとかなる。例え東日本大震災クラスの大地震が来ても、原発が爆発しても、しぶとく生きて行くんじゃないかしらね。
けっこう笑ったりしながら…」
という言葉に、生きているだけで幸せなのだという事を、命の大切さを改めて教えて貰った気がしました。

けっして本屋の回し者ではありませんが、お勧めです。
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