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この記事に載っている人達は今…

職場の大掃除をしているときに広告や古新聞の中から、こんなものを見つけました。
「アトム ふくしま」
(財)福島県原子力広報協会発行。
早い話が原発の広報誌です。
2011年2月号。
3月号はきっと震災の直前、直後であったので多分、出ていないでしょうし、出ていたとしても私達の手元に残っていたのはこれだけでした。

中を見ているとトップは楢葉町の天神太鼓の会の紹介。次に原子力の説明や原発の稼働状況などが乗っています。
何度か読んだことはあるのですが、殆ど意識していなかったこの雑誌。
よく読み返してみると地元の人達のお料理記事や、地元のイベントの紹介もしてあって解りやすい地域密着型広報誌でした。

原発の街に住み、原発とどう向かい合っていくか考える高校生の作文には考えさせられたのですが、今、この作文を書いた人達はどうしているだろうと考えると切なくなります。
ひょっとしたらこの写真で笑っていた人は、常葉の避難所にいたかもしれない。
そんなことを考えてしまいます。

原発の広報誌ですので、基本は原発は安全の書き方。
でも、定期的に食品や空気、海などの検査もしていたようで、それも公表されています。避難訓練の様子なども載っていましたが、まさかこれが実際に訓練ではなく行う日が来るとはきっと誰も想像していなかったでしょう。
原子力センターでのイベントでは、屋台で楽しげに遊ぶ親子の写真。
原発見学会には定員を超える人の応募があったとあります。

最後のページには大熊町の人達が作る特産のキウイのクッキー。
私も作ってみましたがとても美味しかったです。

楽しく明るいこの広報誌が、今後発行されることはないでしょう。
かわいいマスコットキャラクターアトムちゃんもどこか悲しげ。
この記事に載っている人達が今も皆さん、元気であることを願わずにはいられません。
いつかまた大熊町のキウイでクッキーを作れる日が来るでしょうか?
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