きっと心中穏やかじゃないだろうな、と思ったら案の定。
私は、二人が幸せでいられればいいと思っている。
自分が出来ないからといって、それを譲る必要はないと考えている。
少しくらいの我儘を、許されない関係ではないはずでしょう。
何故自分を抑えてしまうのか。
分からないわけではないけれど。
だけど、それでいいとは思っていない。
ああどうか、幸せな夢を。
幸せな音色を聞いて、私は死んでいきたい、ただそれだけ。
久々に、そういう遊びをしてきた。
満たされて、楽しくて。
自分の愚かさに嘲笑う。
毎回思う。
私は、人として生きられないのだろうな、と。
誇れない生き方しかできない。そしてそれで満足している。
なんて、愚か。
だけどそれでいいと、思ってしまっているから。
玲央に怒られた。
もっと幸せになりなさい、と。
だけどそれは無理だと思う。
そうやって生きられるなら、私はきっと今ごろ、人並の幸せを得ているよ。
遥華は言う。
傷付いて傷付いて、いつか死んでいけばいいと。
緩やかな自殺でいいじゃない、と。
私もそう願うから、駄目なんだろう。
神路は、いっそ殺してしまえと言うけれど。
それは出来ない、大丈夫。
大丈夫なんて大丈夫じゃないと。
気付かぬことが幸福なのだ。
●すことは難しいのだな、と思った。
喪った人の複雑な感情。
仕方ない、と思えるだけ幸せなことなのかもしれない。
死の喪失って色々な形を持っていたのを、今はじめて知った。
だからといって、自分がそうならないとは限らないけど。
もし自分が、そう置き換えてしまったら。
途端に抑止力を失うんだ。
壊れてるなぁ。