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結局逃げた…

作戦に乗せられたなあという気持ちを持ちながらも買った美味しんぼ最終話スピリッツの19日号。
これを見て、私は前に行った武田氏の講演会を思い出しました。
常日頃、福島の事を危険だなんだと言っていたのですが、講演会ではそんなことをおくびにも出さず、にこやかに話をし、上手に「逃げて」いたこと。
この作者も、最終的な信念とかを最後まで貫く覚悟は結局なかったんだなと感じました。

作品の中で海原雄山が
「今の福島に住み続けて良いのか、われわれは外部の人間だが自分達の意見を言わねばならない」
その後に山岡士郎が
「自分達の意見を言わない事は東電と国の無責任な対応で苦しんでいる福島の人達に嘘をつくことになる」
と言っているのに、はっきりと
「福島に住み続けていい」「危険だから住めない」
という意見を最後まで口にしてはいませんでした。
流れとして言っているのは

「福島に住んでいる人達の心を傷つけるから住むことの危険性については言葉を控えるのが良識とされている。だがそれは偽善だろう」
「医者は低線量の放射線の影響に関する知見は無いと言うが、知見が無いと言う事は解らないということだ」
「一人の人間として福島の人達に危ない所から逃げる勇気を持ってほしいと言いたい」

さて、危ない所と言うのはどこなのでしょうか?
なら、この流れでいうならこの流れのどこかに
「私は、福島に住んではいけない危ない場所だと思う」
「子供達を批難させるべきだ」
と自身で言わなければならない筈です。
それを言うなら、少なくともこの人の思う「福島の真実」はそうなのだと思う事が出来ます。

ですが結果として井戸川氏と荒木田氏の発言にのみ「福島の危険」を語らせ、結論を言葉に出すことをしなかった作者は、自身で言う通り「福島に嘘をついている」ということでしょう。
もしかしたら、最初の段階では
「医者は低線量の放射線の影響に関する知見は無いと言うが、知見が無いと言う事は解らないということだ」
ところに
「私は、福島に住んではいけない危ない場所だと思う」
とかが入っていたのかもしれません。
この騒動で流石にそこまで言えなかったとか…。
そうだとしても、福島を理解していないことに代わりはありませんけどね。

結局最後まで自身の主張をはっきりと主張しきれなかったあたり、反原発の側から意見を載せていた人よりもタチが悪いですが、逆に言えばそこまでの根性もなかったということで、騒ぐ価値もなかったのかもしれません。

とにかくこの先、私は美味しんぼとこの作者を信用できませんし、もう読みたいとも思いません。

二度とスピリッツは買いません。

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