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福島は嫌いですか? 飯舘さんの決意

飯館さんの決意

203番地の飯館さんはとっても優しい子です。

動物をたくさん育てたり、お花を育てたりするのが大好き。お料理も得意です。
外見はちょっと地味だけど、可愛くて側にいるとホッとできるまでい子でした。
までいと言うのはやさしいとか思いやりがあるとか言う意味です。

でした、と過去形なのは理由あってのこと。

今では飯館さんは世界中にその名が知れ渡っています。

今回の地震とペンキ屋さんの爆発で、ある意味一番被害を受けたのは飯館さんだったからです。

飯館さんの家はペンキ屋さんの工場から結構離れていました。

避難しろ、と言われる事もなく、避難の準備をしなさいと言われた所からも、ずっと先。

でも、ペンキは風に乗って飯館さんのところにやってきました。驚く程に濃く。
周りの人も。世界中もビックリするほど、飯館村にはたくさんのペンキが降り注いだのです。

原発のペンキを運んだのは風でした。

北東に吹いていた風に乗って、ペンキの粉は各地にとんで行ったのです。

それに気づいた時、飯館さんの家も、庭も、動物たちもペンキで汚れてしまっていました。

大丈夫、大丈夫と言い続けた大家さんが
「やっぱり危ないから逃げなさい」

と言い出したのが5月の事。
赤い髪を振り乱し飯館さんは泣き出しました。

「なんで今更?」
「何も悪いことはしていないのに」

それでも飯館さんは泣きながら家を離れました。
家族や動物達を守る為に。

今は福島さんの所に間借りしながら村を取り戻す為に、調査掃除を続けています。
無駄だと言う人もいます。
けれど、その掃除のノウハウやデータが飯舘の存在意義になるかもしれないと涙を拭った彼女は言い働きます。


いつか、帰る日の為に‥‥。

飯舘はまだ死んでない。

そう言いながら…

愛しのイクラ丼

私は一人暮らしもそこそこ長いので、割と料理はする方だと思っています。

でも、この年になっても母の味は出せないと思うものがいくつかあって、その一つがイクラのしょうゆ漬けだったりします。

筋子ではなく、買ってきた生のイクラを下ごしらえし、薄味のしょうゆだれに付け込んだこのイクラがあれば、ご飯の1〜2合軽く食べられるのが怖い所です。

秋に請戸に行き、上がったばかりの鮭を丸ごと買って帰り、身をフライにイクラをしょうゆ漬けにして新米で食べるのが、秋の最高の贅沢でした。

今年も請戸に鮭は来ているのでしょうか?

私達は食べることどころか、見ることもできません。

でも、魚達にって放射能など関係ないこと・

次代に命を繋ぐため登ってくる鮭もまた同じ福島の仲間です。

がんばって欲しいと思います。



というわけで、今年の新米で母に作って貰ったイクラのしょうゆ漬けをたっぷり乗せ
たイクラ丼を作りました。

イクラは北海道産。でも幸せを感じる味でした。
放射能汚染の可能性が例えあったとしてもこの幸せの味を我慢する事はできそうにありません。

いつかまた、福島のお米と鮭でイクラ丼を楽しめる日が戻ってくればいいな、と思い、願っています。
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