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『相反する兄弟と義姉』

(青エク/燐+雪男)

・ネタ場の設定で獅郎に拾われた義姉
・詳しくは遡ってもらえると助かる
・奥村兄弟は義姉は一般人だと思ってるよ






血の繋がりはないが同じ男を父として育った義理の姉が、近々自分たちの寮に来るらしい。

そのことを今日聞き、今まで祓魔塾にいた奥村兄弟は、寮に帰って食堂に入った途端流れる冷たい気配に、ピシリと身体を固まらせた。
見覚えのある横顔も見え、燐だけでなく雪男も冷や汗を流し出す。じりっと後ろ足が引きそうになるが、その前に動くことができない。後日来ると思っていた義姉の#name#がそこに座っていたのだ。


「あ、姉貴…」
「おかえりなさい、燐、雪男。随分遅かったわね。授業はとっくに終わっている筈だったけど」
「に、兄さんと図書室で自習してたんだよ。ね、兄さん」
「お、おう?そ、そうなんだよー!雪男にせがまれちゃってさ!」
「…僕が兄さんに教えてた、の間違いだろ。そこは」
「ううううるせー!!」

「相変わらず仲が良さそうで安心したわ。でもとりあえず二人とも、そこに座りなさい」

「「……」」


義姉に指し示されたのは椅子も机もないただの床。思わず沈黙が走り二人は義姉を見返すが、#name#は微動だにしていない。更にいえばその表情は真顔だ。それを確認した二人は黙ったままお互いの顔を合わせ、素直に指し示された床に座った。勿論正座だ。


「(兄さん…)」
「(ああ、雪男…わかってる。わかってるよ…!)」


帰ってきて#name#を見たときからわかっている。理由はわからない。わからないが、義姉が確実に本気で怒っている。燐と雪男は自分たちの考えが正しかったことに震えた。
それも真顔になるくらいなのだからこれは相当のレベルだろう。普段から#name#は怒らない訳じゃないが、それでも真顔のときはあの獅郎が土下座をするくらいやばい。対象なのは獅郎だったのにあの時の恐怖は二人にとって悪魔に初めて遭遇したときに次ぐくらいトラウマ化している。あの時の原因は確か父が幼い自分たちに教養といってエロ本を見せようとしたというアホらしいものだったが、それでもそれが導線が見事に引っ掛かったんだろう。
ただ今回、自分たちに#name#が何故それほど怒っているのか二人には検討がつかなかった。


「(やっぱあれじゃねーの、俺らが全然姉貴に会いに行かなかったからとか!)」
「(だってあれは姉さんをこれ以上巻き込みたくないからだって、兄さんも了承したじゃないか!)」
「(それはお前だって……。はっ、それか親父に関して何も言わなかったからとか…)」
「(サタンも何も知らない姉さんに言える訳ないだろ!?)」
「(たりめーだろ!?)」

「二人とも、内緒話は後からにしようか」
「「(ビクッ)」」
「とりあえずね、燐も雪男も入学おめでとう。雪男にいたっては新入生代表だったらしいみたいだし、よく頑張ったね」
「あ、ありがとう。姉さん」
「燐も高校生活楽しい?」
「お、おう!」
「そう…ならよかった。ところで二人とも私に隠してることあるんじゃない」
「な、」
「何の話かな、姉さ」

「燐が祓魔師目指して、雪男はもう祓魔師で講師やってて、それで二人は悪魔でサタンっていう魔神の子供で燐は青い炎を受け継いだ」

「!?」
「ど、どうして!?」


淡々と自分たちが隠していた事実を話す義姉に二人の驚愕する。義姉は相変わらず真顔でそれは怖い筈なのに、二人にはどこか寂しげに見えた気がした。






要望が多かったからお応えしてみました。
しかしこいつら恋愛にはならねえや。恋愛になったら禁断の愛じゃねえか。独り言ということにしといてください←

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