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イナイレ夢ネタ改

年上もいいがやはり同級生の方が絡ませ易いとみた。ということで前回の子を縮めてもう少し大人しくしてみました。
下から設定をどどん!



浅倉椎名

雷門中2年。クラスは円堂と同じ。だけど年齢はとある事情で彼らより2つ上。周りは殆ど知らない。
スケッチブックを持っているが美術部ではない。パッとラフ絵を書くのが好きなだけ。部活に入る気はない。帰宅部です。
身長は女子にしてはかなり高く170cm中盤。自分より高い男子も(中学生には)めったにいないため見下ろすこと多々。ひょろっこいし胸は普通。縦長タイプ。
眼鏡は黒縁。赤縁は音無なもんで変えました。目が悪い。相変わらず髪の毛はザックリ結んでます。眼鏡ブスやら地味女やら言われやすいと思われ。

性格はお人好しの一言に尽きるというか根っからのお人好し。人からの頼みを断れないタイプで不満も表に出さないような子。悪い言い方だとパシリ体質。教員からもクラスからも使いっパシリにされることが多い。故に割と周りからの印象は悪いものもあるが絡まれることはない。ただ冷たい目で見られやすい。本人もそれをちゃんとわかっているが周りに悟らせないし自分を変えることはない。苦笑で仕方ないよねで済ませる、そんな子。努力家であるから頭は良いです。宿題貸してと言われたら笑顔で貸すけど。
周りを許容する心の広さを持ち、同級生とはいえ年齢は上で身長も高いからか姉のように見られはする。(姉かどうかは微妙)おっとりはしていない。
基本的には仲良くなっても名字呼びで困りはするものの怒ることはない。昔馴染みは名前呼びをし、割と本気で怒るし頼まれてもケチはつける。

両親は長年不在。現在どこにいるかもわからず実質一人暮らし。奨学金と親の置いていった貯金で日常を送る。
小学校卒業時に交通事故の被害にあった経験あり。半年ほど昏睡状態に陥っていたが奇跡的に回復。1年半かけてのリハビリの末、日常生活を送れるほどになった。そのための2年間の留年。ただし体は基本的に丈夫ではなく激しい運動はタブーで頭への衝撃の為か視神経が壊死していき徐々に視力が悪くなっていく。数年後には失明する予定。本人も知っているため視えるうちに好きなことをしようと思っている。ちなみにスレはした←

円堂たちとはただのクラスメートな関係。帝国練習試合前にメンバー集めの手伝いに貢献はしたものの繋がりはその程度でサッカーは知ってはいるもののルールはよく知らない。木野のマネージャー業を多少手伝ってから関わるようにはなる。人からの頼みに断れない為円堂のように真っ向からくるタイプには弱く、正式なマネージャーにはならないがちょくちょく手伝うようにはなる。特に1年からは慕われる。

ちなみにオマケ程度に冬花(香だっけ?)とカラスとは昔馴染み。カラスは幼少〜小学校。冬花は小学校後半。ちなみに幼なじみではなくカラスと冬花に面識はない。記憶喪失後の冬花なため姉と慕われ、カラスはひねくれる前からの知り合いなので手綱を握ること可能。久遠監督も勿論既知な仲な為久遠の頼みには少しケチをつけたりもする。


改正しましたこんな子!
割と特殊ですね。まあでも平凡でもあるから許して。


けーたいCMパロ

けーたいのCM(どこも?)ってごっつ可愛いと最近気付きました。パロったらものごっつ楽しいと最近気付きました。

夢主は基本的に持ち主。携帯はキャラクター。そんなパロディです。当たり前だけど携帯×持ち主な感じでよろしく。

以下、世界主とミナト、ナルト、クシナ、ユーリ、フレンの五本立て。正直長さはまちまちだが長い。そして設定とか知らん。
世界主ではあとルルーシュとかピカブイとかも書きたいものだ。あ、嬢たちも勿論書きたい。






要とミナト

(オレは波風ミナトではありません。要の携帯です!)


外見は意外と好みで購入したこの携帯を要は基本最低限にしか使わない。
元々友人どころか知り合いの少ない要だからこそアドレスを教えた人間は極わずか。故にメールも電話も必要な時は極稀で、何か別の機能を使うことはほぼない。正直に言ってあってもなくても意味をなさないそれなのだが、しかしこの携帯は常に機嫌良く要にくっつき、そして訳もなく彼女を呼ぶのだ。
最初は耐えていた要だったが流石に毎日続くとなると話は別。最近はこの携帯のことが鬱陶しくなっていた。


「要ー」
「………何。メール?電話?」
「ん、何もないよ」

今15時だよって伝えただけ。
そうニコニコと笑って告げてくるミナトに苛っとし頬が引きつる。使わないし鬱陶しいだけならばいっそのこと解約してやろうかと要の頭の隅をよぎるが、眉を顰めて睨む自分に構わず笑顔で抱きついてくる姿は懐いているようにも見えなくもない。


「…アラーム設定はしてないつもりだけど」
「ん?そういえばそうだね。でもそろそろ買い物にいかなきゃ」


ね?って微笑むミナトに要は溜め息をつくしかない。持ち主の行動を把握して知らせてくれる携帯に、せめてもの抵抗として、抱きつくなと鳩尾に一発叩き込んだ。


(…もう少しだけ使ってやるか)
(恋人もだけど近しい人間がいなくて本当によかった!)

あまり使わないのに絆されつつある持ち主と持ち主が独占できて嬉しい携帯




要とナルト

(オレはうずまきナルトじゃありません!母ちゃんの携帯だってばよ!)


「母ちゃん母ちゃん、メールだってばよ!」


元気よく自分を呼ぶ携帯に微笑ましく思い、要はナルトに近付いてゆく。こちらに向かってくる要にパアッと顔を明るくしたナルトは持ち主の腕に抱きつき、その頭を撫でながら「で?」と問いかけた。


「誰から?」
「綱手のばーちゃん!」
「姉さんか…何だって?」


要の言葉に「んーと、」とナルトは少し首を傾げる。その姿に何故首を傾げるのかと要は思いながら口を出さずにいると、再び明るい顔をしたナルトはハキハキと口を開いた。


「うめあめのじきには戻るからしんたとかすめんを多めに用意しとけ、って書いてあるってばよ!」
「…………それ、梅雨(つゆ)の時期には戻るから、心太(ところてん)や素麺(そうめん)用意しとけってことよね」
「……うめあめって読むんじゃねーの?」


要は携帯に言語機能(変換機能)を叩き込もうと決意した。


(広辞苑とまでは言わないけど、まず小学生レベルには達しなさい!)
(勉強するのヤだってばよー!!)

バカな子アホの子機能が少ない携帯と携帯に指導するという名のダウンロード持ち主




要とクシナ

(私はうずまきクシナじゃありません!要の携帯だってばね!)


真っ赤な色をしたこの携帯を周りに見せると驚かれることが多い。
曰わく、派手な色だとか。曰わく、やけに色だけ目立つとか。曰わく、トマトみたいだとか。曰わく、大人びた要のイメージじゃないとか、要には似合わないとか。
前者ならまだしも、後者の2つを聞く度に携帯は暴れ出し言ったものに制裁を与えてゆく。今日もまた元気にやってのけたクシナは、珍しく部屋に帰ると布団に籠もり1人スンスンと泣いていた。


「ひっく、ひっく」
「―――クシナ、みーつけた」


1人隠れていた筈なのに聞こえてきた要の声にビクリと反応する。布団は被さったままだが、布越しに隣に持ち主がいる気配に、クシナは漏れそうな嗚咽を鳴らさぬよう口元を押さえた。要の前で泣いたことなどなかったのだ。


「また誰かに何か言われたの?例えば派手だとかトマトだとか…私に似合わないとか」
「……」


全部だ。とはいえそんなこと言える筈もなく、言ったら認めてしまう気がして何も返さない。なんで自分はこんなに赤い色してるんだろう。なんで要は私を選んだんだろう。考えただけで涙がにじみ出てくる。クシナは顔を布団に押し付けた。
と、外側からみて更に丸まったそれに、要は溜め息する。それは面倒だとか呆れなんかではなく仕方ないと慈愛の込められたもので、クシナはそれに気付かなかったが布団越しに頭を撫でられる感覚に眼を開いた。


「あのね、周りの意見なんてどうでもいいのよ」
「だ、だって、みんな要にはもっと大人しいシックなものが似合うって、私は似合わないっていうんだってばね!」


今までずっと、彼女に買われたときからずっと言われ続けた言葉を、納得してしまったこともあるそれを言いながら零れそうな嗚咽を我慢する。だが優しく撫でる手は止まず、次いで要は「バカ」と呆れたように告げた。


「似合う似合わないとかどうでもいいのよ。私はクシナのその色が綺麗だと思ってあなたを選んだんだから」


ちゃんと好きだよ、クシナの明るい赤色。
ポンポンと軽く叩きながら告げられた言葉に目を見開くがそこからは今まで耐えてきた大粒の涙が零れてくる。勢いよく布団を弾き自分に抱きついてくる携帯に、持ち主は笑って応えた。


(あ、勿論元気な性格も好きだけど)
(私も要のこと、大好きだってばね!!)

真っ赤な外見を気にしていた携帯とそんな携帯を選んだ持ち主




要とユーリ

(俺はユーリ・ローウェルじゃありません。こいつの携帯みたいです)


運悪く雨に降られて全身塗れネズミになった要とユーリ。家に帰りつき玄関先でびしょびしょのまま一息ついた要は同じくびしょびしょになり髪の毛の水を鬱陶しげに絞っているユーリを見た。
自分は後で風呂に入ればいいとして、精密機器であるこの携帯を水浸しにしておくのは怖い。壊れられると困るからと、げた箱の上にあった新品のタオルに手を伸ばし携帯の頭に被せる。そんな持ち主の行為に目を張ったユーリだが、要は構わずゴシゴシとタオルで拭き始めた。


「おい、俺のことより自分のこと気にしろよ」
「ユーリに壊れられると困るんでね」
「俺ってば愛されてんなー」
「そうそう、お兄さんの中にあるデータを愛しちゃってるのよねー私」


飄々と言う要に「可愛くねえ…」と呟くが、彼女は構わずユーリを拭き続ける。が、やはり濡れたため冷えているのだろう。ときせつ掠める持ち主の指が冷たいことに、ユーリは眉を顰めた。


「俺は防水だからこんなんじゃ壊れねーよ。寧ろお前が風邪引くだろ。早く入れって」
「防水つったってここまで濡れたらわからないでしょ」
「風呂に入っても大丈夫なのにこの程度問題ないっつってんだろ!」
「んなもんわかんないでしょ!?大体あんなCM見ても信じられないっつーの!!」
「……ほーう、ああそうですか。じゃあ証明してやるよ」
「は?何いっ、て!?」


急に自分を抱えあげたユーリに要は驚愕し思わずタオルを床に落としてしまう。何やってんの!?との叫び声に、ユーリはニヤリと笑った。


「一緒に入って壊れなかったら問題ないよな」
「どこに!?」
「風呂に」
「は!?」


だって証明してやらねーと、と告げる良い笑顔に要はピシリと固まるが我に返り拳を握る。繰り出された拳は見事飄々と笑っていたその顔に直撃した。


(痛ってえええ!?ば、水で壊れる前に衝撃で壊れるわ!!)
(いっそのこと初期化されてしまえ)

耐水耐衝撃性な携帯と余計な機能ごと初期化してしまいたい持ち主




要とフレン

(僕はフレン・シーフォではありません。要の携帯電話です)


「要、もう朝だよ」
「………」


バサリと自分にかけられた布団を避けながら溜め息をつくフレン。低血圧な持ち主は掛け布団がなくとも起きる気配がなく、これじゃあ目覚ましの意味はないじゃないかといつものことながら嘆くしかなかった。


「こら、今日は大事な用事だろ?早く起きて洗面台行って目覚まさなきゃ」
「……るさい」


近付いて頬を伸ばすがその手をバシリと叩かれる。意外と痛かった。ヒリヒリした手のひらを撫でながら、再度フレンは溜め息をつく。


「全く…仕方ない主人だね」


とか良いながらその顔は笑顔だ。フレンは床に落ちた布団を拾い上げベッドに寝転がり枕を抱き枕代わりにする要の上に被せる。ついでと言わんばかりに自分も彼女の隣に潜り込み、「うう…」と唸る要の頭を撫でて彼女の顔を眺めながら横になった。


「ま、いいか」


大体今日の予定は言うなれば持ち主が男友達と遊びにいくというもの。一歩間違えればデートというやつだ。それを聞いたときフレンは思った。ふざけるなと。


「…おやすみ」


出来れば夜まで寝て約束に慌てるか忘れるかしてしまえばいい。そんなことを考えながらフレンは彼女の隣で目を閉じた。


(……もう13時!?ちょ、フレン、あんた何で寝て、いや隣で寝てんの!?電話して電話!!)
(あ、もう起きたんだ……ちっ)

低血圧で目覚まし必須な持ち主と目覚ましの機能の意味がない携帯




ミナトは使用頻度低・お知らせアラーム。ナルトはメール・変換機能追加。クシナはデザイン。ユーリは防水耐衝撃性。フレンは目覚ましアラーム。
それぞれ携帯の機能で書いてみたけど楽しかったのはクシナです。相変わらずな百合百合です。どうやら私はクシナを泣かせるのが好きなようだ← あとナルトはデフォルトアホの子可愛い子。母ちゃん呼びは夢設定ということでひとつよろしく。
ちょっとどころか大分楽しいぞこのパロディ!

『奪われたガラスの靴』

(NARUTO/クシナ/連載後)世界主


8/1時、本誌ネタバレ注意

ついでに百合表現というかガッツリ要←クシナ表現あり。もっと正確にいうとミナト×要←クシナです。

さて、苦手な方は戻ろうか!









恋ってなんだろう。



ふと呟けば、一緒の部屋でのんびりしていたカナメがとても嫌そうな顔をする。理由を知っているから仕方ないことだと思ったが、それは明らかに女がする表情じゃないってばね。思わず零せば眉間に寄せられた皺が更に深まった。


「……どしたの、いきなり変なこと言い出して」
「………最近、わからないことが多い気がするの」
「クシナ?」


カナメの呼びかけに応えず、近くにあったクッションに顔を埋める。それ以降一体どうしたんだと思いつつも聞かずにこちらを気にしてくれてるだろう、顔を起こさずチラリと見てみた。途端、目があった瞬間走るのは小さな痛みにも満たない刺激。とある事情で数少ない友人である彼女はいつも通りの姿でこちらを伺っているというのに、いつもと違う自分がいるということに気付いたのはいつからだろうか。

ああそうだ、あいつが、波風ミナトがカナメの傍にいるようになってからだ。

金色の髪に青色の瞳。頼りないが第一印象だったあの男。そいつは最近漸くといっていいものか、カナメの隣にいるようになってしまった。考えただけでもやもや、むあむあ。そんな気持ち悪い感情に腹の奥で何かが疼きそうだ。


「カナメはミナトが好きなの…?」
「は!?な、何をいきなり…」
「ミナトはカナメに恋してるし愛してるって言ってた。にやけながら」
「………!」


あ、真っ赤になった。
見たことのない彼女の姿を新鮮に思う一方、もやもやが大きくなるのを感じる。何これ、何なの、これ。落ち着こうと大きな溜め息をついたカナメがガシガシと頭をかくのを見ながらそれにならって私も大きく深呼吸してみたが収まる気配はなかった。ついでにいうと、彼女をこんな風にしてしまった男の顔が浮かんで眉間に皺が入った。
おっといけない。私も女らしくなるって決めたんだから、これじゃあさっきのカナメに文句言えないってばね。、と、口調も直さなきゃ。


「……っていうかあんたと波風、一体何話してるのよ」
「カナメの話に決まってるでしょ?…でも最近のミナト、デレデレして気持ち悪いんだ」
「そりゃ最初からだ」
「でも最近になって更に気持ち悪いもん。頼りないなよなよした男から実は凄い奴だって見直した時期もあったけど、一気に格下げしたってばね!」
「クシナ、口調」


おっと、また出てしまったみたい。
勢いよく顔を起こした私にカナメは突っ込んだが、まあそれでもカナメは口調を咎めることよりも話を逸らしたかったみたいだって知ってるからあまり気にしない。それに私がお淑やかになりたいといって口調を治そうとしたときもカナメだけは渋ったんだし。そのとき嬉しくて思わず抱きついてしまったのは良い思い出だ。(そしてミナトが頬をひきつらせてたのも良い思い出だ)


「でね、恋は人を変えるのってこのことかなって」
「はあ?」
「まずミナトでしょ?それから最近ミコトも好きな人できたみたいだし。あとカナメもだし」
「…私、そんな変わった?」
「………やっぱり恋ってよくわかんない」


どうにも無自覚らしい、不本意そうな彼女の表情に唇を噛む。何故だろう、無性に悔しくてならなかった。


「唇、噛みすぎて切るんじゃないわよ。ったく、にしてもクシナだって誰かを好きになったことくらいあるんでしょ?」
「……わかんない」
「はーあ?」
「だって周りだってムカつく男共ばっかりだもん」
「…ああ、ハバネロだもんね」
「う、うるさいってばね!」


カナメの言葉に思わず焦るが、それでも私の事情を知ってるカナメはハイハイと苦笑して頭に手を伸ばしてくる。人柱力だと知っていても変わらないその手の暖かさに恥ずかしくなって握りしめていたクッションにまた顔をうずめた。


「カナメはさ、」
「うん?」
「ミナトのどこが好きになったの?」
「…………絶対にあいつに言わない?」
「言うわけないじゃん」


そんなあいつを更に喜ばせること、したくないってばね。顔をガバッと起こせば難しい顔して重い溜め息をするカナメの姿が見えた。これが恋する女の子の姿で良いのかしらと疑問が掠めるが、次いでふと見えた微笑みに時間が止まった気がする。というか、私の体が止まったのか。訳が、わからなかった。
な、に、これ。


「……私を、好きでいるって、ずっとそばにいたいって言ってくれたとこ」
「―――」
「性格とか外見とかそんなんどうでもよくて……まあ、髪と眼の色は綺麗だと思うけどさ。それでもやっぱり好きって言われたから。隣にいたいっていってくれたからさ。……恥ずかしかったし面倒だったし、姉さんのこともあったから逃げ続けてたけど、でも嬉しいって気持ちが段々生まれちゃった。よ、要するにミナト押し負けちゃったの!以上!」
「そ、か」
「……ちょっとクシナ、リアクションなし?っていうかあんた顔真っ青になってるわよ!大丈夫なの?!」


カナメに肩を支えられて、心配そうな眼で見られて、思わずその眼を見てられなくて俯いた。
ショック、だったのだ。彼女のその瞳の輝きが、緩まれる口元が、下がる眉じりが。そして語られる内容が。

一言一言告げられる度に鳩尾あたりがグルグル気持ち悪くてめまいがして手が震えて背筋に汗が流れて、血の気が引いていく瞬間を自分は理解してしまった。

そしてその理由も。


「クシナ、…クシナ?」
「、カナメぇ……ッ」


私の髪だって好きだって、綺麗だって言ってくれた。眼はわかんない、でも真っ直ぐ見つめてくれた。
変なあだ名付けられても寧ろ助けてくれたときもあったし、人柱力に選ばれたことがわかったときも、それに泣いたときも、彼女は傍にいて変わらないでいてくれた。器に愛を満たしてくれた。
厳しくて、皮肉屋で、それでも優しくて。女同士でもずっと一緒にいられるって信じてた。ミナトがカナメを好きだってわかっても、それでもカナメがずっと友達だったらいいやって思ってた。


でも違った。これは親愛でも友愛でもない、恋だったんだ。


じゃなきゃ、なんで今私は泣いてるの。なんで涙が止まらないの。胸が痛いの。グルグルしてるの。
絶対私の方がカナメのこと先に好きになったのに。私の方がずっと大好きなのに。想いだってこっちの方が大きいのに。嬉しいって、ありがとうって、好きだって愛してるって言われるのは、私の筈だったんだ。そうだ。それなのにミナトに盗られちゃったんだ。イヤだ。ヤだ。ヤだよそんなの…!
そんな冷静に考えれば理不尽だとわかる考えが頭を駆け巡ってゆく。ボトボト零れる涙の止める術なんて知らない。ただ、顔を合わせてくるカナメの表情を視認した瞬間、思わず私は手を伸ばしていた。


「――カナメ!!」


首に腕を回してすがりつく私に、カナメは驚きながらも頭を撫でて強く抱きしめてくれる。
嬉しくて、普段だったら涙なんて直ぐに止まっちゃうようなそれ。抱擁が初めて苦しいものだとわかった今、私はそれでも彼女の背中に必死に手を伸ばすしかなかった。





奪われたガラスの靴





(女同士なんて知らない。だって私はこんなにカナメのことが好きなんだから)
(失って、奪われて、初めて気づいた)(――遅いよ、私)






ガチ百合のターン←
連載後で素直になれないけどちゃんとミナトが好きな世界主とそんな世界主と親友だと思ってたクシナさん。要するに私はクッシーナも愛してますってことです。泣かせてるけど。捏造しまくってるけど。番外編ってことですいません。
ミナト×世界主←クシナが当サイトの真理になりそうです。好きだ、公式親子。そして過去編を知った今時間軸決定しました。いつか書く。
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