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『チャクラの有効活用法』

(鳴門)世界主

・前回の続きとかそんなん
概略:ナルト母になった世界主産んだその日にミナト・クシナと共に死亡→また色んなとこに色々飛ばされる→鳴門世界のことを忘れる→再び鳴門世界へ→今度はナルトと同級生に

・チャクラの有効利用の仕方

・誰もでないよ







「へえ…」


指先にある小さな傷を見つめ感嘆の声を漏らす。正確にいうと皮だけ切って血もでないような大したことのなかったものだが、今指先には切った痕跡は何も無くなっていた。
実はそこにチャクラをこめていたのだ。


「面白い」


すっかり切ったことが嘘のような指先を見てニヤリと笑う。先日覚えた、というより勝手にやったらできた医療忍術とやらを傷に施し試しにじっくり観察した結果がこれが。全く忍術って奥が深い。一般的に忍者と聞いて想像するのは分身やら水面歩行やらだったが、全て覆されるほどだ。やはりこの世界特有のチャクラというエネルギーが関係しているのだろう。傷が治る過程、速度、それらはチャクラの量とチャクラで活性化させる細胞数で調節できる。つまりチャクラの使い方一つで自分の身体がどうにでもできることがわかったのだ。
自分の指先の細胞が一つ一つ増殖してくっついていく様子は中々見物だった。


「と、いうことは、だ」


自室で寝ていたベッドから立ち上がり、「人体の不思議」という簡単な解剖系や各種臓器の機能が書かれた本を手にとる。
この家は私がこの木の葉の里に来てしまったとき、適当に野宿をしようとしていた私に火影が準備をしてくれたのだが(全く太っ腹である)そのときから家具一式は揃えてあった。この本も他に大量の専門書と共にそのときから置いてあったものだ。どちらかというと誰かの家で、それが丸ごと放置されていたらしい。(ちなみにそれを火影に聞くと「お主が暮らすべきだろう」と意味深なことを言われたから元家人のことをそれ以来考えたことはない)
とにかく今の家人は私だけ、つまりこの本も私のもので、パラパラと人体について図説が多いそれを流し読みする。血管の分布、筋肉や骨の構造、臓器の機能、ホルモンの作用、今の私にとってかなりありがたいことばかり書かれている。ふと、目的のものを見つけてふっと口を緩めた。



「あった―――脂肪の代謝」



その日から栄養コントロールに加え皮下脂肪を主にした脂肪分解の方法まで手に入れた私にとって、肥満など怖いものではなかった。





(ふうん、つまり必要量以上の脂肪を取り込まなければ脂肪は蓄えられない訳だ。んで蓄えた脂肪を主にエネルギーを産生させるようにすればどんどん脂肪から消費させられ、かつ目的の部位のみに働きかければそこから脂肪は減っていく訳で……なるほど)
(チャクラ最高じゃないか!)




ナルト同級生になった元ナルト母の間違ったチャクラの使い方。以上の経緯で彼女は肥満だけでなく肩凝り・むくみなどその他もろもろ成人病知らずの身体を手に入れました。自分で書いててクソ羨ましい。
ちなみにチャクラコントロールが細胞だけでなく細胞小器官単位で働きかけないと無理だと勝手に考察しています。髪の毛を皮膚細胞に使えたくらいだ(※1部ネジ)。これくらいチャクラを精密に使えばできるんだろうね。エネルギーは脂肪分解で手に入るからコントロールに疲れるだろうけど不足はしないだろうし。一石二鳥じゃないか。チャクラすげえ。

多分世界主はこんな感じでアカデミーを適当に過ごしながら日常的にチャクラやらなんやら新しく手に入れた力を研究してると思います。多分2周目だからチャクラコントロールと潜在能力は断トツだろうしサクッと基本覚えて1周目より自分が楽する方法考えてそうだ。

『灰色の空の下』

(軌跡/遊撃士主)

・ロイド夢
・でもロイドでない
・セルゲイさんしかいないよ誰得

・零開始前日







ピリリリリ ピリリリリ


シンと静まり返った建物の中鳴り響くアラームに、床を磨いていた埃だらけの少女は気だるげな様子で顔を上げる。音の根源はどこかと見回すが、今まで導力魔法を使うため使用していたエニグマの新型には通信機能が新たに加えられたことを思い出す。ああ、と床から立ち上がり手にしたそれを開く。カチャッと音を立てて開かれたそれはアラームを止め、低い男の声が聞こえてきた。


『出るのが遅い』
「…無茶言わないで下さいよ。新型になって数ヶ月も経ってなくて、まだ慣れてないんですから。で、なんです」
『様子はどうだ』
「もう終わるところです」


男の声に受け答えしながら床に置いていた雑巾を手に取り水を張っていたバケツに入れる。何度も入れ替えたバケツの中の水は、また埃や泥の汚れですっかり茶色になっている。ふう、と溜め息をついて手で触らないように汗を拭えば、漸く終わりかと達成感が芽生えてきた。『ふむ…』と通信機の向こうで感心したような声が聞こえる。


『思ったより早かったな。流石というべきか』
「こんなことで流石って言われてもねえ…嬉しくもなんともないですよ。セルゲイさんが手伝って下さったらもっと早かったんですけどね」
『こっちはこっちで忙しいんだよ』
「ったく、何で忙しいんだか…」


んー、と悪態をつきながら伸びをした少女は、バケツを手に取り部屋を出た。階下へと下りて行けばそこは人の気配がないからか寂しく音がギシギシと響く。セルゲイと呼ばれた男性は『まあそうごねるな』と通信機の向こうでタバコを吸いながら静かに言った。


『なんとか間に合ったようで何よりだ』
「ああ…そうですね」


文句を言っていた少女だがセルゲイの言葉を聞くと、水辺につくと同時にバケツをそこに置き静かに笑う。掃除で荒れた手に埃だらけの身体、ぐちゃぐちゃな長い髪の毛、だがそれも明日のためだと思えば、鬱陶しいと感じなかった。

明日、このクロスベルの警察に、新しい部署が設立される。

今までと全く違う、何ができるのかわからない新たな風。数日かけて掃除を終えた新聞社クロスベルタイムズの旧ビルは、まさしくその新部署の本部となるものだった。


「全く、私がここまでやったんですから。本当にしっかりしてくださいよ」
『それはあいつら次第だろうよ』
「そりゃそうですけど…あいつら、か」
『どうだ、明日顔合わせの段階で見てみるか?幼なじみがどれだけ成長したんだっていうのをな』
「……」


セルゲイの提案に多少言葉が詰まり、ちらりと頭の隅に流れるのは3年前の最後に会った幼なじみの姿だ。だが、既に答は決まっていた。


「――いえ、暫くは会わないつもりです。私も忙しいですし、彼らも設立したばかりで戸惑うでしょうから」
『そうか…お前がいいなら俺はそれで構わないが。……いいのか?』
「はい」
『ふう、全くその強情っ張りは誰に似たんだか』
「…なんか含みがありますよね」
『別に』


どこか悟ったような呆れた声が聞こえてくるエニグマをじっと睨むが、通信機の向こうでは痒くもなんともない。追求しても無駄だと知っていてもやりきれず、小さく舌打ちする。その音をしっかり捕らえたセルゲイはまた大きく溜め息をついた。(全く…本当に誰に似たらこう育つんだか…)義兄を追っていた大人しく小さな女の子の名残はそこに全くなかった。


『あー…とりあえずこれで依頼完了ってことで、ありがとな』
「あ、はい。じゃあこれ片付けたら鍵返しにいきます」
『いい、それはお前が持っとけ』
「は?いや別にいらな」
『依頼報酬だ。それなら構わんだろう』
「いやだからいらない」
『依頼者の好意を無下にするのか?』
「……はあ、わかりました」
『クク…しかしあいつらも贅沢なもんだな』


セルゲイのこの笑い方には嫌な予感しかしない。げっと反射的に思いながら洗った手でエニグマを耳から離す。が、静かなビルでそれは予想以上に響くのだった。



『若きA級遊撃士、ユウリ・ノイエスがこの場を整えたんだからよ』



少女、ユウリはセルゲイの楽しげな言葉に、顔を歪め、適当にまとめてぐちゃぐちゃとなっていた髪の毛を解く。柔らかな茶髪を改めて一つにまとめると、バケツの中の水をザバーッと一気に流しエニグマを肩で挟み嘆息するのだった。



「…なんか黒幕みたいで嫌なんですけど、その言い方」



呆れたように言う少女は立て掛けてあった得物、愛刀である長い刀を視界に入れて、一言告げてエニグマの通信を切る。

ユウリ・ノイエス、18歳。

1年前大国リベールで起こった"異変"を食い止めた主力の一人である彼女は、クロスベルに名を馳せる列記としたA級遊撃士の一人であった。





灰色の空の下







※簡易夢主設定
・セシル妹でロイドの幼なじみ
・カイウスの弟子。ガイが死亡してからブライト家住み込みで修業していた
・遊撃士、リベールの異変ではエステルらと共に行動


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