ここは原発最前線の町

国道6号線を大熊町から南下していくと富岡町、そして楢葉町に来ます。
富岡町までは道沿いのお店とかは殆ど営業しておらず、シャッターが固く締まり、国道沿いの家などにも簡易フェンスが取り付けられているようでした。
ちょっとものものしい感じがして、やはりなんとも言えない気分にはなります。
「いちえふ」にも描かれていて、私も夜の森公園に行った時に見た
「富岡は負けない」
の垂れ幕がかかっている歩道橋の下を通って間もなく楢葉町に入りました。
私が相双地区の中で一番来たことがあるのはこの楢葉町。
楢葉町の文化センターで観劇したり、海沿いの温泉保養施設でお風呂に入ったりしたものでした。
見覚えのある風景に懐かしさと切なさを感じて間もなく、1件のコンビニを見かけました。
ファミリーマート。
小高区からここまでの国道沿いに勿論コンビニはたくさんありましたが、そのどれもが閉店していたのですが、そのファミリーマートには灯りがともり、駐車場には車がたくさん。
「営業してるんだ！」
と思い寄ってみました。
ファミリーマート楢葉町上繁岡店
小店舗タイプではありますが、２４時間営業。
昼過ぎでもとても賑わっていました。
除染か原発の作業員さんかなと思われる人から県外ナンバーの車から降りてきた親子連れ、女性達などもお客さんがたくさん。
そしてお店の中ではご夫婦と思われる店員さんと一緒に、お手伝いをしている男の子と女の子がいたのです。
きっと親子ですね。綺麗な言葉づかいで接客応対するお姉ちゃんの姿に、お父さんを手伝って品物を袋に入れたりする弟君に感動しました。
原発から約１５ｋｍ。
そこで、笑顔で頑張る親子の姿にきっと励まされない人はいないだろうな、と思いました。

私も、飲み物とおやつ用のパンを購入。
「頑張って下さい」
というと
「ありがとうございました」
と返事が笑顔と共に返ってきました。
本当に「頑張れ　国道6号線」という気持ちでした。
この店から先にはコンビニもスーパーも結構開いてました。
楢葉町は「今春以降」の住民帰還を目標としているとか。
このコンビニはきっとその先駆けとして皆を支えてくれるのではないでしょうか？

楢葉の道の駅は現在も閉鎖中でした。
先を急いでいたので仮設商店街とかを見て来れなかったのが残念です。
柑橘ソフトクリーム、食べたかった（；；）
とりあえず、今回で国道6号線レポートはおしまいです。
でも、また行くとは思うので、その時にはもっとよく見てきたいと思います。