天気がまた梅雨空に戻ってきた。幾分涼しくなるかな。今朝は久しぶりにフジコ・ヘミングでも聴きながら寝ようかしらと思ったのだが、貸していることを思い出した。私が誰かにCDや本を貸してあげると、不思議なことに決まって戻ってこないジンクスがある(笑)
そんなこんなで寝起きにテレビをつけたら、なんとフジコ・ヘミングが出ていた!(笑)これは全くの偶然である。しかも彼女は私の大好きなドビッシーの『月の光』を弾いていたのだ。そしてそして、これまた大好きな美輪さんと対談していたのである。それには、なんて素晴らしい番組なんだろうと涙が出ちゃったなあ。
私にとっては堪らなく惹かれるアーティストであり、尊敬すべき生き方をなさっている方々だ。「床に煙草の灰が落ちても気にしない場所が好き。」とフジコ・ヘミング。形式や体裁ばかり気取って、よそ者や貧困者や場の空気に合わない人たちを厄介払いする人たちが彼女は何より嫌だという。確かに言えている。人間は一人一人違うのだから、それぞれを受け入れるべきなのだ。人種や宗教の違いで殺しあったり、思想を押し付けるのも間違っている。それを多くの指導者は湾曲し、我を通している。その結果、悲しみや苦しみが生まれる。
原爆が落とされたことを「しょうがない」と平気な顔で言った政治家も、冷凍コロッケを消費者に騙し続けた社長も、そういう類の人たちなんだと思う。
ニュースを観てて今日は良かったと感じる日がないように、人間の嫌な部分はこれからもうんざりするほど目にするのだろうな。そういうことに心を痛めながらも我々は明日も生きなければならない。悲しいことに。
昨夜観た作品は『RENT/レント』
1989年クリスマスイヴのニューヨーク・イーストヴィレッジ。ドキュメンタリー映像作家を目指しているマーク(アンソニー・ラップ)と、ミュージシャンのロジャー(アダム・パスカル)はルームメイト。二人は最近嫌なことばかり続いている。アパートの電気や暖房が切られたり、元ルームメイトで大家のベニー(ティ・ディングス)から立ち退きを要求されたり、レント(家賃)を早く払ってくれと言われている。でもお金もない。そんなある日、あることを成功させたら家賃を無料で新しいアパートに入れてやるという。
物凄いパワーに溢れた作品でした。ミュージカルが苦手な私なのですが、圧倒されちゃいました。貧困・エイズ・同性愛…80年代のニューヨークで暮らす若者たちをそのまま描いたブロードウェイ・ミュージカルの映画版。人は一人じゃないよ、という強いメッセージが胸に迫ってきて良かったですね。しかし、ここまで歌がうまいと歌っていて気持ちいいだろうなあ!なんて思っちゃいました
(笑)
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