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記憶のポケストップ 被災地を歩くという事

12日にポケモンGOのイベントに行き、宮城県石巻を歩いてきました。
12日にも書いた通り、イベントのおかげで石巻の町は人でいっぱい。
地元のおじいさまが
「今日はなんかあんのかい?」
と疑問符を浮かべておられ、
「ポケモンのイベントがあるんです」
と答えると
「そうかあ。こりゃあ、だいせいこうだね?」
と笑っておられました。
イベントそのものには約1万人が参加。
でも、レアポケモンラプラスが大量に捕れるということで、今も人は集まっているようです。
私も賞味4時間で10匹捕ってきましたから。
今まで、一度も野生のラプラスを見たことがなかったことを考えるとこれはもう、本当にすごい事。
本当にスマホの電源さえ許せば一晩中でもやってたかったです。
た〜だマナーの悪い人はやっぱりいて、何回もパトカーが
「歩きスマホは危険です」
って放送しながら回ってたり、路駐のひとを注意したりしてましたが。

翌日は石巻から北上して、スタンプラリーかたがた岩手の南をゆっくり。
東和で温泉に入ったりして、戻ってきました。


いろいろ賛否両論あるらしい今回のイベントですが、私は被災地復興支援という点ではとても良かったと思っています。
いや、ラプラスが狩れたからではなく。

今回のイベントの会場になった中州広場にはポケストップがたくさんありますが、実はそこを見ても何もない場所がかなり多いです。
これはあの3月11日に津波で流されたもの。
写真の聖ハリストス正教会も震災の大きな被害を受け、解体、移築されて今はありません。
(正直なところ、中州にあるまともな建物は流線型の形で津波の被害から逃れた石ノ森萬画館だけなくらいです。プレハブのかき小屋とかもありますが)
これは、ポケモンGOの前身とも言えるナイアンテック社のオンライン位置情報ゲーム『Ingress』が過去にゲーム内でポータルというアイテムが貰えるスポットをプレイヤーから募った時に石巻にある実物の無いポケストップ(ポータル)は「記憶のポータル」と言って、現地の方々から津波から生き残った貴重なデータを譲り受け申請された特例的なポータルなのだそうです。石巻だけでなく全国で120か所くらいあるのだとか。
で、ポケモンGOはそのデータを流用してポケストップにしているので、いわばこれらは「記憶のポケストップ」
既に失われているけれど、記憶とポケモン世界には残っているのが少し、切なく、でも嬉しいものでした。
現地に行かないと、これは解らなかったし、見れなかったものです。

今の石巻の町を普通に歩いていると気付かないかもしれませんが、やはり津波の爪痕は今もあちらこちらに残っています。
でも、石巻の町は本当に楽しい街で、まちのあちこちに石ノ森章太郎先生の漫画キャラの彫像があり(それの大半がポケストップ)歩くだけでも楽しいです。
福島のコードFと同じようにポケモンGOが、イベントが無ければ興味はあってもなかなか来なかったであろうこの街に足を踏み入れる人が増えて、この街を知って、またここに来ようと思って貰うきっかけになったのなら、それはとても意味のある事だと思うのです。
そして、ポケモン世界という仮想現実の中で地震で失われた建物が、モニュメントが永遠に残る。過去の思い出が未来に繋がる。
生き続ける。
それは、とても素晴らしい事ではないかと思うのです。

今回のイベントとラプラスの大量発生は日本だけでなく、世界的にも注目されてるらしいですし、23日まで続くこの間、石巻をはじめとする東東北沿岸部に沢山の人が訪れて、被災地の
「今」と「昔」を知るきっかけになってくれればいいなあ、と思います。
私も、期間中、もう一度くらい行きたいなと思っているところです。
まだ見逃してしまったところいろいろありますし、今が旬のいくら入り海鮮丼超美味でしたし。

ラプラスがもっと欲しいからではなく、…いや欲しいですけどね(^^;)
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