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沈潜


 




懐かしい布をとりだして頭のなかのどこをぬぐっても
今ではもうなんにもつかない


行きたい国もないし食べたいものも思いつかない。
なんにもないのに

出来事なんてなにもなくて、ただこうして座ってるだけなのに、気分が暗く沈んでいってしまうのが見えるとき
渋谷とか人と音がとてもある場所を歩いて、歩けば歩くほどひとりきりになっていったあの感覚がやってくる


最初からひとりだからそれ以上ひとりきりになんてなれないのに、もっともっとのひとりきりがやってくる。
知ってるでしょう、ひとりきり。


きっとひとりきりをひきずって今もどこか歩いてる人がいるんだろうな
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