昨日、ちょっとした騒ぎがありました。
田村市常葉町の常葉行政局にある可搬型モニタリングポストが毎時40マイクロシーベルトという数値を表示して丁度、福島原発4号機の解体作業が始まったというニュースと相まってまた放射性物質が放出されたのでは?
田村市は緊急避難が必要だ!
とネットの皆さんが騒ぎ出したのです。

勿論、異常数値の時点で調査は入っており、計器の故障であろうということは直ぐに判明しました。
周辺の数値も安定値であり、何種類かの機械による計測も異常数値を表してはいなかったからです。
昼過ぎに計器は止められ、現在は調整中となっています。
対応そのものに問題は無いと思うのですが、その後、この情報は殆ど外に回りませんでした。
何事も無かったことをことさら騒ぎ立てて心配をかける必要は無いだろうという判断だったのでしょう。
でも、そのせいで今日の朝くらいまでネットでは騒いでいた人もいたようです。

良くも悪くも現状に慣れてしまった私達は、通りすがりにモニタリングポストの数値が見えても、もうあまり気にしません。0.1〜0.15くらいは誤差の範囲。
一喜一憂していたら何もできないですから。
震災後1年くらいの間は毎日朝夕に環境放射能数値が防災無線で流されていましたが、今は週一回になっています。

さて、今回の場合、数値の変化はかなり早い段階で解っており、計器の故障という事は見当がついていました。
ただ、一般の人はもう数値のグラフなどを気にして見てもいないので関係者以外は気づいていなかったこの数値を公表して万が一に備えた方が良かったのでしょうか?
正直、私は何とも言えません。
無用な不安を広げずに良かったという思いと、情報はちゃんと公開して欲しいという思いが両方あるからです。

震災後まだいろいろ混乱していた頃、田村市と飯館村の放射能数値が入れ違って報告され、テレビで放送され、それを見ていた保護者が青ざめて学校や児童施設に連絡したという事もありました。
情報に対する緊張感は必要ではありますが…情報に振り回されてしまうのもどうかな?
と思います。

とりあえず、田村市は今日も大きな変化なし。
放射線数値の急上昇にによる緊急避難!
なんてことにならなくてよかったと思います。