震災後、180度変わったことがいろいろあります。
その中の一つが「自衛隊」という組織への思いです。
以前は自衛隊が私はあんまり好きではありませんでした。
どうしても「軍隊」というイメージがあったからです。
守る為の軍隊というのが詭弁に思えていたのです。

でも、震災後、そんな考え方は消えてしまいました。
原発での放水をはじめとする、自衛隊の皆さんの活動を、今回の大震災の被災者で悪く言う人はだれ一人いないと断言できます。
私の勤める施設にも数か月の間、自衛隊の両親を持つ子供が来ていました。
ご両親が震災派遣の為家に戻れないので、おばあちゃんの所に預けられていたのです。

私自身はその子を通じて以外は自衛隊の方と直接のかかわりはありませんでした。
常葉ではタイミングが合わなかったのか自衛隊の大きな活動は無かったからです。
けれど、船引の避難所での給食支援、入浴支援に
「とても助けられた」「嬉しかった」「生き返った」
と言う声はたくさん聞きました。活動を見る機会もありました。
自分達も被災者で、家族や家を失った人もいた筈。
けれど、避難の方たちに温かい食事を出しても、自分達は非常食を食べて働く。
自分の子供を預けて働く女性もいて。
そんな姿に心から頭が下がりました。

その後の自衛隊の方たちは、警戒区域での遺体捜索やペットの保護、建物の除染に至るまで一生懸命に頑張って下さいました。
人々を守る為の組織、というのその行動で表してくれたのです。

自衛隊の被災地での活動は昨日で終了したのだそうです。
本当にありがとうございました。と心からお礼を言いたいです。
自衛隊の両親を持つその子は今は家族の元に戻っています。

その子の七夕の夢は
「じえいたいになりたい」

今は心から、叶うようにと祈ります。