「あっ、来たな浅浦」
「甘くないのも焼くって言うから来てみたけど、何やってんだ?」
「布団干し」
久々にバイトもない日曜日、今日は1日読書をしていようと思ったところにかかってきた電話。パンケーキ焼くからうちに来いよ、と。パンケーキのイメージと言えば、バターや大量のシロップ。元の生地も甘く味付けしてあって、とてもたくさんは食べられない。
ただ、言われるままに来てみれば、肝心の家主は火にかけたままのフライパンを放置したまま布団干しをしていた。そして、その彼女は洗い終えた洗濯物が詰まったカゴをベランダに運び出している。