一言で言えば、それは衝撃だった。俺たちが夏合宿の番組に対して持っていた固定概念が最後にしてここまでぶち壊されたのかと。部屋の一番後ろから、ヒロが率いる7班の番組を見た素直な印象は「面白え」という、それ。
夏合宿の番組は、「スキー場DJのための練習並びに選考会」としての性質があった。それは、スキー場に行ったことがある者、そしてラジオ系の大学ほどそういう意識が強く働く物なのかもしれない。
日記書かなさすぎー
どうもこんばんは、エコです。
日記に書くほどのこともないんですよねなかなか。
ナノスパのネタらしいことも語れるほどの分量では思いつかないし。
そうだ
今年は何気に映画をちょいちょい見に行っています。
オデッセイとシン・ゴジラを見ました。
たまに劇場で見るのもいいやね。
で、地元にはどんな映画館があるのかなと思って調べる。
大きな映画館ではやってないような映画をやってるような施設があることを知る
でも、もうすぐ休館するとかなんとか。
そこで週末からやる映画でひとつすごく見たいのがあるのよね
でも土日の昼とかなら行きやすいんだけど、夜の8時前からなのよねえ
でも見たい
何て言うか朝霞Pが好きそうな映画館だと興味を引かれる映画が多いように思うの
別に大きな映画館でわーってやってるようなのがダメってワケじゃなくて
(実際オデッセイもシン・ゴジラも好きだったさ)
家から車で20分圏内に映画館あればいいのに。小さい映画館もあればいいのに
映画とか見てるともしかすると朝霞Pとかふしみんの話に役に立つかも
アウトプットだけじゃなくてインプットすることでナノスパに何か生きるかも
そんな風に考えてばっかりいるから何だかんだナノスパばかりなんだなあ
「あ〜……ろ〜ふ〜上がりの炭酸最高…! る〜び〜ならもっと良かったけど、合宿中だからガマンガマン」
「つばめお前おっさんかよ」
「うるさいなあ野坂、アタシホントしんどかったんだよ。今もしんどいんだよ言うなら。おっさん臭くもなるっつーの」
モニター会が終わって、夜の自由時間にも対策委員は会議を開く。何人かはすでに風呂上がりでさっぱりした様子。しかしつばめは本格的におっさんだ。俺は昨日と同じく深夜風呂コースかな。
「沙都子、ミラの様子どう?」
「Kちゃん。ううん、厳しそう」
「そっか」
夏合宿2日目、夕食の時間。青白い顔をしたミラは、夕飯の時間になっても食堂に行くことが出来ずにロビーのソファで休んでいた。夕飯が終われば番組のモニター会が始まる。極度の緊張に襲われているようだった。
ミラの隣には沙都子についてもらっている。班は違うけど同じ大学だし、何より“さとかーさん”と呼ばれるだけの空気感を持つ沙都子が側にいればミラも少しは安心するかなと思って。
「トニーちゃぁーん! 久し振りだなー! 友よ、相棒よ!」
「あいたたた、痛い痛い。僕との再会が嬉しいのはわかるけど、あまり強く叩かないでくれるかい」
インターフェイス夏合宿がとうとう始まった。1・2年生が基本の参加者だけど、その中に3年生がいるのは変な感じがする。いや、3年のうちがそう思うのはお前が言うな以外の何物でもないけど、去年からすると変な感じがするのは事実。
オリエンテーション前、ロビーで圭斗の姿を見るなり飛びついてきたド金髪が懐かしい。鳴尾浜茂虎、通称“世界のシゲトラ”だ。うち、そして圭斗とはスキー場DJで同じ班だった間柄で、圭斗とシゲトラはペアを組んでいた。