「あー、もーイヤやー! 何でテストなんか受けんとアカンのー!」
「諦めなさい、そういうものなんですから」
「そーゆーモンとしか言いようがないスわ」
「ノサカはどーせまたオールSなんやー!」
「まあ、野坂さんですし」
「ダブりそうなヒロに付き合ってやってる聖人じゃないスか」
向島大学でもテスト期間の真っ最中。インターフェイスの大学でも今期は何故か1週遅いらしい星ヶ丘を除く私大組がもう夏休みを謳歌していたりして実に羨ましい限りですね。
特に私たちは2年なので履修がまだ減るという段階ではありません。MMP2年がたまたま一緒になった学食で相席をしてみたものの、ヒロさんがまあいつものように大騒ぎしてますよね。ちなみに野坂さんはじゃんけんに負けたのでパシりです。
「おはようございますー」
「ゲンゴローおはよ〜」
「源、来たか。これなんだけど」
今日の分のテストが終わって先輩たちが待つブースに行くと、みんな深刻そうな顔をしていて。何があったんだろうと思ったときに、朝霞先輩が見せてくれた物。それは、ステージの小道具として作った剣。だけど、完成した時から形が変わってる。
「えっ、折れて、えっ」
「俺と山口が朝ブースに来てみたらこうだ」
「だから、絶対幹部連中じゃん。はーヤダヤダ。いつか絶対潰す」
「今はそんなことを言ってる場合じゃない。源、どうにかなるか」