「ミドリ、どっちがいい?」
「これ、何がどう違うの?」
ユキちゃんから出し出された2つの箱。箱の大きさも微妙に違うし、何が違うのかは外側からじゃわからない。バレンタインのチョコレートだというそれ。せっかくだし、慎重に選びたい。
「手作りか市販のか」
「えっ、それなら手作りのがいいなー」
「えっいいの? それじゃあこっちー」
「わー、ありがとー。でも、どうして2つも用意したの?」
「たまに手作りのお菓子ダメな人っているし、ミドリが手作りアウトだったら市販の方を渡そうと思って」
「わー、わざわざありがとー」