HERE TODAY DIARY Season2

　案の定、ものすごい寒波はやってきた。猫のために外に水を汲んでおいたら、ものの数分で表面が凍りだすくらい。やはり外出を諦めて、郵便局には姉に行ってもらうことにした。

　オークションで向田邦子の初版本を集めているのだが、一ヶ月前に落札した『夜中の薔薇』を開いてみたら、あるページに死亡日時とともに「このエッセイを最後に亡くなった。享年五十二(※)」と殴り書きのメモ、この本を買ったレシートを栞にしてたのかページに挟まっていたり、事故の記事や貴重な切り抜き等も挟まっていた。
　普通、そんなメモや切り抜きがあったら気持ち悪いとおもうかもしれないが、向田ファンの私には感激してしまった。今、あの出来事がリアルタイムで実感したような、そんな言葉にならない感傷に浸っている。この本を大切に持っていた女性の律儀な性格が感じられ、あらためて感謝の気持ちを伝えたい気分である。

　向田邦子の初版本集めも半分まできた。幸いにも高額にはならず、安い買い物なのでありがたい。なぜに私は向田邦子が好きなのか自分でもわからないが、独身・悲恋・食いしん坊・料理好き・映画好き・音楽好き・猫好き・せっかちでおっちょこちょい…など共通点があるからだろうか(笑)。
　しかも彼女はとっても美人なのに気取らずさっぱりしている、にも関わらず下品じゃないところがいい。数少ない写真の中の彼女はブランドの服を着飾るのでもなく、手作りのスーツだったり、“勝負服”といわれた仕事着も今じゃ普通に着ているスモックとレギンスだったり、時代を何十年も先取りしたように色褪せない着こなし。同じ女なのに惚れ惚れしてしまう(笑)。
　彼女のことは語りだすと止まらなくなりそうなので、今日はここいらでやめておこう(笑)。とにかく大好きなのである。


　海外のニュースを覗いたら、ブリトニー・スピアースがジムの身障者用駐車場に車を停めていたことが目撃され、大バッシングを浴びているようだ。
　何かとお騒がせのブリちゃんだが、やることなすことめちゃくちゃだなと思いながらよく読んだら、停めたのは彼女の運転手だったそうである。しかし、彼女を下ろしたら別のところに停めていたならわかる。若しくはブリちゃんが「ここはダメ！」って言えなかったのだろうか。ともあれ、運転手がしたことでも彼女があたかもしたようにされてしまうのにはちょっぴり同情しなくもない。
　でも私は前々から言い続けているように、停めたいのに停められなくて困っている一人なので、こういうモラルが守られないニュースは残念。いっそのこと、法律で罰せられる世の中になればいいのに…。


※ 実際には享年51歳