「高木、伊東に何かかけといてやってくれ」
「はい」

 飲み会では早々に酔い潰れてしまういっちー先輩だけど、今日の飲み方は何となくいつもよりも自棄になっていたような、そんな感じ。タカちゃんのベッドですやすやと眠る顔は安らかだけど。

「今日の伊東先輩はどうしちゃったんですかね」
「ま、あれだ。昔を思い出したんだろ」
「昔ですか。でも、ビックリしました。果林先輩も対策委員で大変なんですね」
「タカちゃんみんなには内緒ね」