「それじゃ、始めよっか」

 星港市某所カフェ2階禁煙席。そこに陣取り始めるのは、向島インターフェイス放送委員会の中にある組織、技術向上対策委員会の会議。定例会とは違い集まるのは2年生ばかり。
 この対策委員のトップは議長の野坂――なんだけど、この野坂が救いのない遅刻魔で、待ってても埒が開かない。そこで委員長のアタシ、千葉果林が代わりに会議を進めて早3回目。