「いいか綾瀬、ここにいるのは勝手だが、自分の身は自分で守れ」
「はい」
雄介さんからの忠告には、強く頷いて。
今日は春山さんの誕生日ということで、ブルースプリングのメンバーが集まってパーティーが開かれる。私はそこに声をかけられた。手土産にと持ってきたケーキはこたつ机の真ん中に鎮座する。
かんぱーいとグラスが合わされば、春山さんと青山さんは一気にそれを空けてしまう。すごい勢い。私はそれに呆然として、オレンジ濃いめのファジーネーブルをちびちびといただく。雄介さんは淡々と飲んでいる。
帰省中の春山さんは、とにかく飲んでばかりいたらしい。あの路上ライブの時も、そのほかの時も。朝だろうが昼だろうがとことん飲んで飲んで食べて飲んで。そうやって疲れ切った胃腸を癒す七草粥もある。