「うう〜……雄平さーん、俺、朝霞クンに嫌われるようなコトしましたかね〜」
人の部屋に押し掛けてきて、ちょこんと正座をしたかと思えばうなだれる犬が一頭、もとい山口洋平。しばらく見ない間に髪は黒くなって少し短くなった。3年の今時って感じだ。
で、冒頭に戻る。どうやら洋平が朝霞を遊びに誘ったら、今はお前と会いたくないと言われてフラれたらしい。で、ショックを受けた洋平は無意識にここに足を運んでいたようだ。
「何で俺がそんなことを知ってると思ったんだ」
「朝霞クンのことだったら雄平さんが詳しいと思いました」
「つっても、お前が望む答えは出してやれないかもしれないぞ」
「何でもいいです、最近朝霞クンに変わった様子はありましたか」