毎週火曜日は緑大遠征の日。今日をめがけてこっちに来ている高校の後輩、モッチーに連絡をしていた。授業が終わったらちょっと会おうよとかそんなような感じで。モッチーは美術部に入ったそうだ。高校の時も、暇さえあれば何か作ってたことを思い出す。
 高崎をナビ役に、緑大のサークル棟だという大きな建物に連れてきてもらった。コンクリート打ちっ放しで、吹き抜けからは光が燦々と降り注いでいる。吹き抜けを境に右手が運動系、左手が文化系という風に棲み分けがされているらしい。確かに向こうの方では自転車を担いで歩く人がいる。

「じゃ、俺はここまでだ。美術部は隣だから、後は好きにしろ」
「どうも」