「うう……圭斗先輩、どうか俺を嗤ってください」
「どうしたんだい野坂」

 突然野坂が僕に連絡を入れてきた。かなり逼迫したような感じだったね。野坂だし、それはもう大変なことだと思うじゃないか。僕は鬼じゃない。後輩からのヘルプにはまあ答えてもいいかなとは思っていたんだよ。

「もうすぐ、対策委員で春の番組制作会が行われるのですが」
「ああ、そういう時期だね。対策委員としてのラストスパートだね」
「はい、それでダブルトークのことについてヒロと一緒に高崎先輩に聞きに行ったりもして、準備をしていたんです」
「へえ、それは随分と本格的だね。それで?」