「ボクたちも緑ヶ丘を見習おうと思う!」
――と、直が大掃除の宣言があったのは昨日。みんな、汚れてもいい服装をしてくるようにとの連絡通り、ジャージやスウェット、高校時代の体操服などそれ相応の服装で集合。
いつの間にか掃除に熱が入るようになった直がリーダーとなって、本格的な大掃除が始まる。よく考えれば、お菓子を食べ散らかすヒビキ先輩が引退して、掃除のチャンスではあった。やるなら徹底的に。ゴキの住みにくい環境にするためにも。
「それじゃあ、掃除を始めます。まずは窓を開けよう。重い物はボクと啓子で外に出すし、外のみんなは小物をお願い」
「はーい」
「沙都子はいる物といらない物を分けてくれるかな。いらない物は容赦なくやっちゃってもらって」