エイプリルフールのお遊びもイマイチ不発に終わり、ちょっと淋しい(笑)。
四月に入り、世の中の人たちは新しい生活に入る人、環境が変わった人もたくさんいらっしゃることと思うけれど、私はそういう緊張感がある生活が少し羨ましい。
いつものように健康サロンへ行ったら、お隣に座ったおじいちゃんとおしゃべりしたのだが、彼はもうすぐ81歳になるそうで、夜は六時には寝てしまうそうだ(笑)。「そんなに早く寝て、何時に起きるの?」と尋ねたら、「11時
」、えっ?11時に起きるんだ。そしてそして?「そして起きて、新聞に載ってたセンター試験の問題をやる。毎晩その問題が解けるまでそれをやる。勉強好きだから」。すごい!何なんだ、この人と思ったら理由があった。
彼は若い頃、実際に大学に通っていた。しかし時代は第二次世界大戦真っ只中。学生は学徒出陣に出なければならなかったが、状況が状況だけに、ある日を境に家からの仕送りがパッタリと止まった。学費をもらいに鉄道で何時間もかけて家に帰ると、お金どころか食べ物もままならない状態…。それを目の当たりにした彼は大学で学びたい気持ちを諦めきれないまま、二年で退学したという。
それから何十年も、この季節になると高校受験やセンター試験の問題が新聞に掲載されると問題を解いて、成績をチェックするんだとか。
そして一時間ぐらいそれをやってまた眠り、早朝の五時に起床するらしい。勉強好きで好奇心旺盛なだけあって若々しい。冗談でおどけて大笑いするあたりは、ウチの父と意気投合しそうな感じである。父が生きていたら絶対紹介したと思う(笑)。
勉強がしたくなくてドロップアウトした私には、ただただ尊敬してしまうが、学びたいのに時代のせいで閉ざされたおじいちゃんの気持ちを思うと、なんて勿体ないことをしたんだろうと反省したね。お年寄りの話を耳にするたびすごい話になり、ドキッとする
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